ドル円の戻りは鈍い、ユーロやカナダドルは上値が重い=東京為替前場概況
東京外為市場、序盤のドル円は株安を受けたリスク回避の円高で109.71円付近までじり安となったが、中盤に差し掛かると日経平均株価が持ち直したため、下げ一服となった。本日高値は午前9時ごろにつけた109.90円近辺で、前日高値を抜けられなかったため、見切り売りが出やすく、戻りは鈍い。
クロス円は全般に、ドル円に連れた動きとなった。序盤はリスク回避の円高でじり安となったが、日経平均の下げ渋りとともに円高一服となり、戻りを試す展開がみられた。NZドル円は76.87円近辺まで軟化したあと、一時は77円台を回復する場面があった。
ユーロドルは1.1870前後で推移。前日の海外市場で1.19ドル台に乗せた後は弱含みとなっており、戻りも鈍く、低位もみ合いの様相。ユーロ円も130.18円付近まで一時下落し、上値の重さがみられている。世界銀行総裁が7日、欧州における新型コロナウイルスワクチンの接種ペースが遅いことに懸念を示し、国内総生産(GDP)予想の下方修正の可能性にも言及しており、ユーロ売りにつながっている。
カナダドルも上値が重い。NY原油が時間外取引で調整売りに押されていることを背景とした産油国通貨売りに加え、カナダのオンタリオ州が新型コロナウイルス感染拡大を抑制するため、4週間にわたる自宅待機命令を発動しており、嫌気されているもよう。
日経平均株価は反落。前引けでは前営業日比110.68円安の2万9620.11円となった。
午前11時30分現在では、ドル円は1ドル=109.74円、ユーロドルは1ユーロ=1.1864ドル、ユーロ円は1ユーロ=130.20円、ポンド円は1ポンド=150.88円、豪ドル円は1豪ドル=83.51円、NZドル円は1NZドル=76.94円、スイス円は1スイスフラン=118.01円、カナダ円は1カナダドル=86.96円付近で推移している。
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執筆者 : MINKABU PRESS
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