クラフト・ハインツの分割報道、バークシャーによる株式売却の憶測を呼ぶ=米国株個別
(NY時間14:03)(日本時間03:03)
クラフト・ハインツ<KHC> 27.72(+0.58 +2.14%)
消費財のクラフト・ハインツ<KHC>の事業分割の噂が広がる中、筆頭株主であるバフェット氏率いるバークシャー・ハサウェイ<BRK.B>が株式を売却するのではないかとの憶測が強まっていという。米CNBCが伝えた。
ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は金曜日、同社がクラフトブランドなどを含むグローサリー事業を分離し、最大200億ドルの価値を持つ新会社を設立する可能性があると報じていた。この分割により、本体にはハインツのケチャップなどが残る形となり、数週間以内に決定される可能性があるとしている。
この報道の背景には、5月にバークシャーの幹部2人がクラフト・ハインツの取締役を辞任したことがあるという。これにより、バークシャーは取締役に課される売買制限を受けることなく株式を売却できるようになったと見られている。
今回の分割報道を受け、一部のアナリストはバークシャーが株式を売却するリスクが高まっていると指摘。「バークシャーが28%の保有株式を今後も維持するのかどうかが懸念される」と述べている。また、別のアナリストは、「バークシャーの取締役辞任は、戦略の方向性に対する意見の相違を反映している可能性がある」という。
バークシャーは現在、同社株の約27%を保有しており、2024年3月末時点でバークシャーにとって8番目に大きな保有銘柄となっている。
米大手銀のアナリストは、「バークシャーが取締役会から退いたことで、これまで反対していた可能性のある将来的な企業方針の変更が可能になった」と述べている。
【企業概要】
多様なブランド名で、調味料・ソース・チーズ・乳製品・肉類・清涼飲料水・コーヒーや、その他の食品・飲料を製造又は製造委託し、米国・カナダとその他の国々で販売する。自社販売組織や代理店、およびeコマースや小売業者を通じて製品を販売する。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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