【これからの見通し】ドル安・円安が交錯、米PPIに注目
【これからの見通し】ドル安・円安が交錯、米PPIに注目
東京市場はドル安と円安が交錯している。ユーロドルやポンドドルはドル安圧力を受けて堅調に推移している。それとともにユーロ円やポンド円も上値を伸ばす動きとなっている。双方の動きを受けてドル円は162円台前半から162円台割れ水準で下に往って来いとなっている。ドル指数は低下しており、全般的にはドル売りが優勢だ。
ドル売りの背景としては、前日の米CPIの伸び鈍化が挙げられよう。前年比+3.5%、コア前年比+2.6%といずれも前回および市場予想を下回る伸びにとどまった。米債利回り低下とともにドルが下落した背景がある。その後のウォーシュ米FRB議長のインフレ対応姿勢で、一時ドルが買われたものの、ドル安の流れを覆すほどではなかった。
円相場にとっては、片山財務相がGPIFでの国内投資活性化やNISAに個人向け国債を組み入れる方針などが、新たな円買い材料となっている。しかし、日米金利差に基づいた円キャリー取引の圧力は根強く、円相場は全般に円安傾向を維持している。
ドル安と円安の材料が混在するなかで、本日の米PPI発表を迎えることとなる。市場予想は前年比+6.2%と前回の+6.5%から鈍化見込みも、食品・エネルギーを除く前年比は+5.1%と前回の+4.9%からインフレが加速する見込みだ。中東情勢が再び悪化していることが足元の原油相場を再び上昇させており、市場は米PPIが引き続き高水準にとどまることを想定する面がありそうだ。特にコア前年比の乖離に市場は敏感に反応しそうだ。昨日の米CPIとは対照的な結果となる可能性に注意しておきたい。
その他の経済指標発表は、ユーロ圏鉱工業生産指数(5月)、米MBA住宅ローン申請指数(07/04 - 07/10)、米ニューヨーク連銀製造業景気指数(7月)、カナダ製造業売上高(5月)、カナダ卸売売上高(5月)、カナダ中銀政策金利(7月)などが予定されている。カナダ中銀は政策金利を2.25%で据え置く見込みが濃厚となっている。
発言イベント関連では、パネッタ伊中銀総裁、ピル英中銀チーフエコノミスト、ウィリアムズNY連銀総裁、ナーゲル独連銀総裁、クックFRB理事、ムサレム・セントルイス連銀総裁などの経済会議出席や講演などが目白押し。ウォーシュFRB議長は本日は上院銀行委員会で半期金融政策報告を行う。マックレム加中銀総裁は政策金利発表後に記者会見を開催する。米地区連銀経済報告(ベージュブック)が公表される。米主要企業決算は、モルガンスタンレー、ブラックロック、BNYメロン、J&Jなど金融機関を中心に注目される。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。