【本日の見通し】ドル円は堅調地合いを維持か
【本日の見通し】ドル円は堅調地合いを維持か
米利上げ期待がやや後退も、ドル円はしっかりした動きとなっている。昨日注目された6月の米消費者物価指数(CPI)は、前年比+3.5%と5月の+4.2%から伸びが大きく鈍化した。伸び鈍化自体は予想されていたが、市場予想は+3.8%となっており、予想以上の鈍化を見せている。前月比は-0.4%と5月の+0.5%から一気に鈍化。市場予想は-0.1%となっていた。前月比マイナスはパンデミックの影響が見られた2020年4月以来となる。
この結果を受けて米国の早期利上げ期待が後退しており、ドル売りが一時広がった。ドル円は162円台から161.63円まで下げる場面が見られた。もっとも下がったところでは押し目買いが入っており、ドル円は下げ幅をほぼ取り戻している。
もう一つの注目材料であったウォーシュFRB議長の下院金融サービス委員会での議会証言では、インフレの高止まりを容認しない姿勢を改めて示し、FRBの独立性は極めて神聖なものであるとの発言もあって利上げへの姿勢が示された。10日に公表された金融政策報告書からのサプライズには欠けており、発言直後の反応は限定的となったが、ドル円の反発を支える形になった。
今日は米生産者物価指数(PPI)とウォーシュ議長の上院銀行委員会での議会証言が予定されている。昨日と同様の流れとなった場合は、大きな動きにはつながりにくい。ただ、PPIはCPIよりもコストの状況などによる価格変化が起きやすいこともあり、予想以上の大きな鈍化を示す可能性がある点には注意したい。
ドル円は米利上げ期待後退局面でも下げ分を解消し、堅調地合いを維持したこともあり、上方向を意識する展開が見込まれる。7月1日に付けた直近高値162.84円の更新が視野に入ってきそうだ。
ユーロドルは米CPIを受けたドル売りに1.1462ドルまで急騰する場面もあったが、その後1.14台前半に戻す展開となった。こちらもドル売りが続かなかった分、上値が重くなりそうだ。
ユーロ円はドル主導でやや不安定な動きの中、底堅い動きを見せた。この後185.00円前後で底堅い推移となれば、もう一段の上昇が期待される。米CPIの鈍化を受けてナスダックが反発、IBMの大幅安に押されたダウ平均も小幅プラス圏で引けるなど、米株が堅調でリスク警戒の動きが後退していることも、クロス円の支えとなりそうだ。
ポンドドルも米CPI直後は上昇したものの、すぐに押し戻されている。この後は1.34台前半で売りが出る展開を見込んでいる。
ポンド円は217.50円前後の上値抵抗水準を意識する展開を想定している。ユーロ円同様にリスク警戒後退に伴う円売りが支えになれば、上値トライの可能性がありそうだ。
MINKABUPRESS 山岡
執筆者 : MINKABU PRESS
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