ドル円、激しい値動き 介入警戒の中で日米財務相がオンライン会談=NY為替概況
ドル円、激しい値動き 介入警戒の中で日米財務相がオンライン会談=NY為替概況
きょうのNY為替市場、ドル円は激しい値動きとなった。序盤は買いが強まり、介入ポイントとして意識されている162円を試す動きも見られた。しかし、その後に急速に戻り売りに押される展開が見られた。
片山財務相がベッセント財務長官とオンラインで会談を行ったと伝わったことがドル円を押し下げた。ドル高・円安について協議した可能性があるという。162円手前から一気に161.10円付近まで急速に一時下落している。
介入警戒感を強める展開ではあるが、円は構造的な下落圧力にさらされている。日米金利差の大きさやドル需要の強さが続く中で円安基調が定着しており、市場では例え日本の当局が介入したとしても、その効果に疑問も浮上している。過去の介入でも、短期的にはドル円を数円押し下げる効果があったが、その後は日米金利差などのファンダメンタルズ要因によって再び円安方向へ戻るケースが多く見られた。
今回もドル円が160円台を突破したことで、介入警戒感は高まっているものの、市場では「介入だけで円安トレンドを反転させるのは難しい」との見方は根強い。
NY時間に入ってユーロ売りが強まった。ラガルドECB総裁の発言が伝わり、それに反応していた。総裁は「イラン紛争による影響に対して、ECBがより強力な対応を取る必要はない」との見解を示した。インフレは中期的に目標水準へ回帰する見通しだという。ユーロ円は一時184.40円に下落。
ラガルド総裁は欧州議会議員らに対し、家計は現在の高インフレが長期間続くとは考えていないと説明。そのためECBは、適切な金融政策運営によってインフレが最終的に2%へ戻るとの確信を持っていると述べた。また、ECBは引き続き柔軟姿勢を維持し、理事会ごとに最新の経済指標を精査しながら判断を下すべきだと強調した。
今回の発言は、ECBが現時点では追加利上げを急ぐ必要はないとの認識を示したものと受け止められている。
ポンドドルはNY時間にかけて買いが優勢となり一時1.3270ドル近辺まで上昇。一方、ポンド円は214円台半ばに上昇していたが、NY時間に入って円高の動きが見られており、213円台に値を落とす展開。
ロンドン時間にスターマー英首相が辞任を発表。新首相は9月までに就任するとしている。先週の補欠選挙で当選したバーナム・前マンチェスター市長が次期首相の有力候補で、労働党内で有力な対抗馬もいないようだ。投資家にとって大きな問題は、バーナム氏が首相に就任した場合、英財政にどのような影響が及ぶかだ。パーナム氏はいまのところ、首相としてどのような政策を進めるのかについてほとんど明確にしていない。
ストラテジストは「市場はバーナム氏の財政政策に対する考え方と、現在の財政ルールが緩和されるかどうかに注目するだろう」と指摘。財政ルールの緩和ならポンド相場を圧迫する可能性が高まるとの見方を示している。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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