ドル円、ベッセント発言で157円台前半に一時下落も後半に買い戻される=NY為替概況
ドル円、ベッセント発言で157円台前半に一時下落も後半に買い戻される=NY為替概況
NY時間の終盤に入って、ドル円は157円台後半に戻している。NY時間に入ってベッセント財務長官の発言が伝わり、円買い戻しを誘発した。長官は「日本が円の過小評価是正に向けて真剣に取り組んでいる」と述べていた。
ドル円は157円台前半に一時下落していたものの、後半に買い戻されている。市場は、今回のドル円の急落局面を円高トレンドへの転換とは見ておらず、押し目買いの好機と捉える向きが依然として多い。
一方、日本の当局による追加の円買い介入への警戒感も根強い。市場では、介入時に利益が見込めるオプションへの需要が高まっており、円急騰に備えたオプションプレミアムも上昇。ただ、日本当局はこれまで約870億ドル規模と過去最大の介入を実施したと見られており、市場では当面、様子見姿勢を取る可能性も指摘されているようだ。
ストラテジストは、日米協調介入によって円安には一定の歯止めがかかったものの、円相場が持続的に反転するには、日銀によるより速いペースでの利上げと、日本への資金還流が不可欠との見方を示している。
テクニカル面では、ドル円は心理的節目である158円とその付近の200日線が重要ポイントとして意識されている。158円台を明確に回復できれば、介入後の下落局面は一巡したとの見方が強まり、戻りを試す動きがさらに強まる可能性もありそうだ。ただし、160円に接近するに従って上値での介入警戒感が強まることは必至。
ユーロドルは1.15ドル台前半の狭い範囲での振幅。次の展開待ちの状況。一方、ユーロ円は買戻しが優勢となり181円台後半まで戻している。
アナリストはユーロドルに対して、やや割高な水準にあるため、一段高は難しい可能性があるとの見方を示した。同アナリストの短期のフェアバリューモデルでは、ユーロドルは約0.5-1.0%割高な水準にあるという。さらにユーロが上昇するには、短期金利差がユーロに有利な方向へ変化する必要があり、そのためには米利上げ観測が後退し、市場の織り込みが修正されることが条件になると指摘した。
今週の基本シナリオでは、ドルがやや持ち直すことでユーロドルは1.15ドルを下回る展開を予想。ただし、金曜日に発表される米雇用統計が特に強い内容とならない限り、短期間で1.14ドルまで下落するとは見ていないとも述べた。
きょうのポンドドルは1.34ドル台半ばでの狭い範囲での振幅が続き、次の展開待ちの雰囲気が強まった。明日は英PMI確報値が公表されるが、基本的に英国側に材料はない。米経済指標を受けたドルの反応待ちといったところのようだ。一方、ポンド円は一時211円台に下落したものの212円台に戻す展開。こちらは介入を含めた円の動向次第。
ストラテジストは、市場は英中銀の利上げを過大評価していると述べている。6月以降、英中銀は以前ほどタカ派ではなくなっているという。また、主要国の金融政策に対する市場の織り込みはほぼ同水準となっているが、英中銀については、われわれの見通しとの乖離が最も大きいとの見方を示した。
短期金利市場では、年内に英中銀が利上げを実施するとの見方が後退。追加利上げを完全には織り込まなくなっている。ベイリー総裁は先週の会見で、「利上げに近づいていると受け止めるべきではない」と述べていた。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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