ドル円は157円台で上下動 急落からは下げ一服もロング勢も慎重=NY為替概況
ドル円は157円台で上下動 急落からは下げ一服もロング勢も慎重=NY為替概況
きょうのNY為替市場、ドル円は157円台で上下動する展開となった。日米協調介入の急落からは下げが一服しており、買戻しも見られているものの、ロング勢も慎重になっているようだ。
200日線が控える158.05円付近がひとまず目先の上値メドとして意識される中、金曜日の米雇用統計を確認したい雰囲気も強い。予想以上に強い内容であれば、ドル円も買戻しが膨らみそうだが、日本の当局も注視しているものと思われる。
市場では、介入効果の持続性に対する疑問が根強い。原油価格の下落や米長期金利の低下といった円高要因にも、相場の反応は限定的に留まっている。7月以降、約870億ドル規模の円買い介入が実施されたと見られているが、過去の事例を見ても単発の介入による円高効果は一時的だ。
FRBの利上げ期待が後退するか、日銀がインフレ抑制に向けて利上げペースを加速させない限り、本格的な円安基調の転換は困難との見方が主流。日本の賃金上昇は日銀の追加利上げを後押しするものの、市場の年内利上げ織り込みはなお不十分で、政策期待とは隔たりがある。
テクニカル面では158円付近に来ている200日線付近が上値抵抗として機能。さらにオプション市場では上下双方への警戒感が交錯しており、方向感を模索する展開が続いている。
ユーロドルは1.15ドル台半ばの狭い範囲で振幅。7月以降のリバウンド相場を維持しており、目先は1.1570ドル付近に来ている100日線が上値メドとして意識される。一方、ユーロ円は182円台まで買い戻される展開。
地政学リスクやエネルギー危機で金融市場が緊迫する中、ファンド勢の間で欧州債を避難先として捉える動きが強まっているとの指摘が出ている。米国債はFRBのインフレ抑制に対する信認の揺らぎや長期ゾーンの下げ(利回り上昇)から投資家の支持を失いつつあり、英国債も新政権の予算案を巡る財政不透明感と高利回りが重荷となっている。日本国債も利回り上昇とボラティリティー拡大で需要が減退。
これに対し、ユーロ圏は安定した制度・政治環境に加え、相対的な低成長・低インフレ構造を背景に政策見通しの予測可能性が高いと評されているという。もっとも、欧州域内でも国ごとの政治リスクや財政状況には格差が存在。イタリアなどで政治不透明感から投資を減らす動きもあり、投資家は欧州内での厳格な銘柄選別を迫られているとも述べている。
ポンドドルは続伸。一時1.34ドル台後半に上昇し、今週に入ってリバウンド相場に復帰している。目先は上値抵抗が強そうな1.35ドル台が意識される。一方、ポンド円は212円台まで買い戻されており、こちらは200日線を回復している。本日の200日線は211.80円付近。
ストラテジストは、英中銀が利上げを見送り、英経済が減速した場合、ポンドは年末にかけて緩やかに下落する可能性があるとの見方を示した。ECBは9月に追加利上げを実施し、ユーロ圏経済も同ストラテジストの予想通りに底堅く推移すれば、ポンドはユーロに対して一段と下落する可能性が高いという。
一方、英財政問題がポンドの構造的な重しになることはないとも述べている。バーナム首相は財政ルールを逸脱することなく、財政赤字を段階的に縮小していくとの期待を示している。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。





