朝方は高市トレードの再開も続かず=東京為替概況
朝方は高市トレードの再開も続かず=東京為替概況
ドル円は先週海外市場でのドル高円安の流れが週明け朝の市場でも継続。米中関係の悪化懸念に関して、トランプ大統領が楽観的な姿勢を示したことや、米中首脳会合を31日に実施することが公式に発表されたことなどが好感された。また、日本維新の会と自民党の連立協議を受けて、21日の首相指名選挙での高市首相就任の可能性が強まったことも、同氏の積極財政への期待と財政赤字への警戒からの円売りを誘い、ドル円を押し上げた。日本株の上昇もリスク選好での円売りを誘った。
朝方に151円20銭まで上昇したドル円は、その後一転してドル安円高となった。行き過ぎた動きへの警戒感が見られ、上値から売りが入った。高田日銀審議委員が中国経済連合会での講演で利上げに前向きな姿勢を強調したことも円買いとなり、午後に150円50銭前後を付けている。
ユーロ円もドル円の上昇を受けて午前はしっかり。朝の175円30銭台から176円37銭まで1円強のユーロ高円安となった。先週末引け間際にフランスの格下げが発表され、ユーロ売りが入ったが、週明けに動きが続かず、対ドルで小幅に買いが入ったことなどがユーロ円の支えとなった。その後は一転して売りが強まった。ドル円同様に一方向の動きに警戒感が見られた。ポンド円もユーロ円同様午前は円売りが優勢で、朝の201円80銭台から203円11銭まで大きく買いが入った。株高を受けたリスク選好の動きがクロス円全体を支えた。その後は円買いが優勢となり、202円10銭台を付けている。
ユーロドルは朝の1.1650近くからじりじりと買われ、午後に1.1676を付けた。ロンドン勢が本格参加してくると、先週末のフランス格下げへの警戒が再燃し、1.1650台を付けた。ポンドドルは1.34台前半で方向性のはっきりしない推移。ロンドン勢が入ってきて、ユーロドルの下げを受けて1.3440近くから1.3420近くへ下げている。
MINKABUPRESS 山岡

執筆者 : MINKABU PRESS
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