【本日の見通し】ドル安一服、短期的にはしっかりも、流れの見極めが必要
【本日の見通し】ドル安一服、短期的にはしっかりも、流れの見極めが必要
昨日東京市場で米利下げ期待などから146円21銭を付けたドル円。145円トライが意識されていたが、その後反転。下げ分を解消するだけでなく、148円手前までのドル買いとなった。米生産者物価指数(PPI)が予想を上回る伸びとなり、ドルの買い戻しが優勢となった。利下げ期待についても、100%織り込んでいた0.25%利下げの見通しが90%台に低下、ベッセント財務長官の発言を受けて一部で広がりつつあった0.5%の大幅利下げについてはさすがに難しいとの思惑が広がってドル売りが一服した。
この後も短期的にはしっかりした動きが期待される。いったん145円台を意識するところまで下げたことで出来たドル売りポジションの解消の動きなどがドルを支えそう。ただ、中期的には1日の米雇用統計後に広がった米利下げ期待がドルの上値を抑えてきそう。ユーロドル、ポンドドルなどでのドル安の動きもドル全般の重石となる。
ドル円は148円台にしっかり乗せると、もう一段の上昇がありそう。ただ、上昇したところでは売り意欲が高まるとみている。週末ということもあり148円手前がこのまま上値を抑える展開となる可能性もある。その場合は147円台中心の推移か。
ユーロドルはドル安一服を受けて1.16台前半を付けた。こちらも1.16を割り込むようだと、もう一段の売りが出そう。ただ、中期的なユーロ高ドル安の流れは継続と見られる。下がったところでは買いが出る展開か。ポンドドルもユーロドルほどしっかりした買いではないが、下がると買いが出る展開が見込まれる。
クロス円はドル円の上昇が支え。一時下げた米ダウ平均が買い戻され、前日終値近くで終了するなど、株の底堅さが見られ、リスク選好の円売りが続く可能性があることも支えとなっている。ユーロ円は171.00-173.00レンジを中心とした推移が続きそう。ポンド円は200円50銭を付けると上方向の動きが強まりそう。
MINKABUPRESS 山岡

執筆者 : MINKABU PRESS
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