【これからの見通し】昨日の米CPI受けたドル高地合いが続く、きょうは米PPI
【これからの見通し】昨日の米CPI受けたドル高地合いが続く、きょうは米PPI
東京市場で、ドル円は149円台まで高値を伸ばす場面があった。背景には、昨日発表された米消費者物価指数が根強いインフレ圧力を示したことがある。結果数値はほぼ予想通りではあったが、前回から上昇していた。一瞬、ドル売り反応がみられたあとはドル買いが強まった経緯がある。FRBの利下げ観測は遠のいて来ている。
そして、本日は6月の米生産者物価指数が発表される。市場予想は前月比+0.2%(前回+0.1%)、前年比+2.5%(前回+2.6%)、コア前月比+0.2%(前回+0.1%)、コア前年比+2.7%(前回+3.0%)となっている。前月比では伸び加速も、前年比では伸び鈍化傾向が見込まれている。予想通りであれば、昨日の米CPIとは方向性が異なるが、市場に与えるインパクトの点ではCPIの方がはるかに大きいことが知られている。トランプ関税をめぐっては駆け込み輸入による在庫積み増しで、市場には関税賦課前の商品の流通が観測されているもよう。その効果がどの程度減退するのか。前月比の数字がヒントになるのかもしれない。
このほかの経済指標発表は、ユーロ圏貿易収支(5月)、南ア小売売上高(5月)、米MBA住宅ローン申請指数(07/05 - 07/11)、米鉱工業生産指数(6月)、カナダ住宅着工件数(6月)などが予定されている。
発言イベント関連では、バーキン・リッチモンド連銀総裁、ハマック・クリーブランド連銀総裁、バーFRB理事、ボスティック・アトランタ連銀総裁、ウィリアムズNY連銀総裁など米金融当局者らの講演やイベント参加が予定されている。昨日のCPI結果を踏まえた見通しが注目される。NY後半には米地区連銀経済報告(ベージュブック)も公表される。
その他イベントとしては、米週間石油在庫統計の発表、ゴールドマンサックス、モルガンスタンレー、バンクオブアメリカ、J&J、アルコア、ユナイテッド航空などの決算発表も予定されている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明

執筆者 : MINKABU PRESS
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