【これからの見通し】米FOMC会合待ち、今週のドル高の動きに調整 あすは米休場
【これからの見通し】米FOMC会合待ち、今週のドル高の動きに調整 あすは米休場
東京市場ではドル売りが優勢になっている。米FOMCの結果発表待ちとなるなかで、今週のリスク警戒的なドル高の動きに対する調整が入っているもよう。ドル指数は10日移動平均付近で推移している。21日線は引き続き上方に控えており、中期的なドル安の流れには変化はみられていない。
米FOMCについて、今回は政策金利の据え置きが市場コンセンサスとなっている。同時に発表されるFOMCメンバーの金利見通しが注目されている。トランプ関税の影響などを受けて、前回の年内2回の予測が変化するのかどうかがポイントとなる。また、トランプ米大統領の怒りを買う結果となるのかどうか。
中東関連ではトランプ米大統領がイランの深度地下核施設に対して米国製ミサイルの使用を許可するのかどうかが焦点となっている。イランとの核協議が難航していることに同大統領はしびれを切らしており、一気に決着をつける可能性が指摘されている。この場合、市場が乱高下することも想定しておきたい。
この後の海外市場で発表される経済指標は、上記米FOMCのほかに、ユーロ圏経常収支(4月)、ユーロ圏消費者物価指数(HICP・確報値)(5月)、南ア消費者物価指数(5月)、南ア小売売上高(4月)、米MBA住宅ローン申請指数(06/07 - 06/13)、米住宅着工件数(5月)、米新規失業保険申請件数(06/08 - 06/14)、対米証券投資(4月)ブラジル中銀政策金利などが予定されている。
発言イベント関連では、エルダーソンECB理事、パネッタ伊中銀総裁、エスクリバ・スペイン中銀総裁、ビルロワドガロー仏中銀総裁、クノット・オランダ中銀総裁、レーンECBチーフエコノミストなどの講演やイベント出席が予定されている。さらに、独連銀総裁、仏中銀総裁、伊中銀総裁、オランダ中銀総裁、スペイン中銀総裁、ポルトガル中銀総裁などのイベント出席も予定されている。マックレム加中銀総裁の記者会見が予定されている。そして、米FOMC結果発表に続いてパウエルFRB議長の記者会見が行われる。
米FOMC会合を中心として、比較的イベントの多い一日となる。また、中東情勢関連のニュースにかく乱される可能性には注意しておきたい。一方、明日は「Juneteenth」の祝日で米国市場が休場となる。流動性が細ることからきょうは早めのタイミングで短期ポジション調整が入りやすいものとみられる。
minkabu PRESS編集部 松木秀明

執筆者 : MINKABU PRESS
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