【これからの見通し】地政学リスクへの期待も、株式は自律的な調整、ドル円160円付近で神経質に
【これからの見通し】地政学リスクへの期待も、株式は自律的な調整、ドル円160円付近で神経質に
中東をめぐる緊張感はやや緩和されている。米国とイランの協議のネックとなっているイスラエルによるレバノン攻撃について、双方の停戦の枠組みが報じられている。一方、イランによるクウェート空港攻撃など小規模の戦闘が繰り返されている。トランプ米大統領がイランとの合意が近い、週末には合意の可能性もあると示唆している。
ただ、市場はいずれにも懐疑的だ。NY原油先物は上昇一服も、足元では95ドル台での取引に高止まりしている。米10年債利回りは4.47%台から4.49%付近での小動きとなっており、目立った低下とはなっていない。むしろ、株式市場は前日までの高騰に自律的な調整が入っており、リスク選好ムードは落ち着いている。
ドル円は160.08付近に高値を伸ばしたが、6月の日銀利上げ関連報道で159.61付近まで一時下落。160円前後には大規模なNYカットオプションの観測もあり、値動きは限定的だ。ユーロドルも1.16前後に大規模NYカットが分布しており、デルタヘッジ取引に値動きを固定されやすい状況になっている。
この後の海外市場で発表される経済指標は、スイス雇用統計(5月)、英建設業PMI(5月)、ユーロ圏小売売上高(4月)、米チャレンジャー人員削減数(5月)、米非農業部門労働生産性指数(確報値)(2026年 第1四半期)、米新規失業保険申請件数(05/24 - 05/30)などが予定されている。本日の米指標は、明日の米雇用統計を控えた前哨戦の意味合いが強く、強弱感が米債利回り動向を通じてドル相場に影響を与えることとなる。
発言イベント関連では、ラガルドECB総裁、バーキン・リッチモンド連銀総裁、ボウマンFRB副議長(監督担当)、ベイリー英中銀総裁、シュミッド・カンザスシティ連銀総裁、サンフランシスコ連銀総裁などの講演や経済イベント出席が予定されている。来週のECB理事会を1週間後に控えて、ECB当局者は金融政策見通しについての言及を控えることが慣例となっている。
総じて、中東情勢を気にしつつ、明日の米雇用統計待ちで様子見ムードが広がりそうだ。ただ、あすのイベント前に政府・日銀による為替介入が実施される可能性もゼロではなく、念のため留意しておきたい。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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