ドル安強まる、関税警戒など重石=ロンドン為替概況
ドル安強まる、関税警戒など重石=ロンドン為替概況
ロンドン市場はドル安が優勢となった。昨日NY市場で144円40銭前後まで上昇したドル円は、高値からの調整売りが東京市場を通じて続き143円30銭台まで下げてロンドン朝を迎えた。ロンドン市場に入ってもドル売りが継続し、東京市場の安値をあっさり割り込むと、143円10銭台まで売りが出た後、いったん143円40銭台まで買戻しが入った。
その後一気に142円台に急落した。トランプ大統領が米国産以外のiPhoneについて少なくとも25%の関税をかける方針を示したことで、一気に警戒感が広がった。アップル株は時間外で急落している。iPhoneは基本的に中国で生産されており、一部をインドに移行する動きが広がっているが、トランプ大統領は米国産でなければ25%の関税としており、かなり厳しい状況が見込まれる。ドル円は142円40銭台まで急落。トランプ大統領はEUに対する50%関税の意向も示しており、リスク警戒の動きが広がった。
ユーロドルは上下に荒っぽい動き。ドル安基調を受けて昨日NY市場での1.1250台からの上昇が続き、1.1350超えまで上昇。iPhone関税のトランプ発言でドル売りとなり1.1370台を付けたが、その後トランプ大統領がEU製品への50%の関税方針を示したことで反落し、1.1300付近に押し戻された。
ユーロ円は当初ドル主導の展開でやや蚊帳の外。対ドルでのユーロ買いもあり162円70銭前後を付けた後、iPhone関税での円買いとEU関税でのユーロ売り両面で急落し、161円09銭付近まで下落した。
ポンドドルはドル安基調の中、1.3500前後を付けた後、iPhone関税で1.3510台まで上昇、EU関税をうけたユーロ売りもあり1.3470台を付けた。対円では193円50銭前後から192円08銭付近まで下落した。
MINKABUPRESS 山岡

執筆者 : MINKABU PRESS
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