トランプ関税受けたドル売りは一巡、ドル円は146円台前半=ロンドン為替概況
トランプ関税受けたドル売りは一巡、ドル円は146円台前半=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、トランプ関税を受けたドル売りが一巡している。東京市場では、トランプ米大統領が相互関税の上乗せ分停止期限を8月1日に延期する大統領令に署名したと報じられると、ドル売りが広がった。再び猶予期間が設けられたことがリスク警戒のドル買いを緩和させたもよう。ロンドン序盤にもその動きが続き、ドル円は再び146円台割れへと軟化、ユーロドルは1.17台後半へ、ポンドドルは1.36台半ばへと上昇した。しかし、ドル安は続かず、足元ではドル買い方向に押し戻されている。ドル円は146台前半へ再び上昇。ユーロドルは1.17台前半へ反落。ポンドドルは1.35台後半へと本日の安値を広げている。ロンドン時間にはユーロ買い・ポンド売りのフローが再び持ち込まれている。クロス円は総じて円安水準で取引されており、ユーロ円は171円台後半、豪ドル円は95円台後半での推移。豪ドル円は豪中銀の予想外の政策金利据え置きの影響が残り、堅調に推移している。一方で、ポンド円は対ユーロでの売り圧力の影響で、199円台半ばから198円台後半へと下押しされている。しかし、全般的にはこのところの円安傾向は維持されており、きょうの上下動は流れを変化させるほどではないようだ。
ドル円は146円台前半での取引。東京朝方の145.83近辺を安値に、東京午前の146.45近辺を高値とするレンジ内で推移している。ロンドン時間には146円台割れ水準から146.40付近へと再び買われている。根強い円安・ドル高の動きとなっている。米10年債利回りが4.38%付近から4.42%近くまで上昇しており、ドル高圧力となっている。円安については日米貿易交渉、参院選などの不透明感が日本売りとして影響か。
ユーロドルは1.17台前半での取引。東京早朝の1.1708近辺を安値にロンドン序盤にかけては1.1765近辺まで高値を伸ばした。しかし、その後は売りが優勢となっており、1.17台前半へと反落している。ユーロ円は東京早朝の170.95近辺を安値に買われ、ロンドン序盤には高値を171.85近辺まで伸ばしている。足元ではやや上昇一服も171円台後半の高値圏を維持している。対ポンドでもユーロ買いが優勢。
ポンドドルは1.35台後半での取引。東京朝方はほぼ前日NY終値水準の1.36ちょうど近辺で取引を開始。その後は買いが優勢となり、ロンドン序盤には高値を1.3646近辺に伸ばしている。しかし、その後のロンドン時間には売りが強まっており、足元では1.3570台へと安値を広げている。ポンド円は東京朝方の198.52近辺を安値に買われ、東京午前には199.48近辺に高値を伸ばした。その後は売買が交錯。ロンドン時間に入ると199円台割れから198.70台へと反落している。ユーロポンドは0.8604から0.8640までのレンジでユーロ買い・ポンド売りの流れとなっている。英スカイニュースによると、 英国は対米鉄鋼・アルミ関税で期限内合意は厳しい見通しと報じられている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明

執筆者 : MINKABU PRESS
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