ドル円、145円台半ばまで上げ幅拡大=NY為替
その後もドル円は買い戻しを強めており、145円台半ばまで上げ幅を広げている。この日発表のISM製造業景気指数が48.7と50を下回る縮小圏ではあるものの、予想ほど低下しなかったことで、ドル円は買い戻しを加速させている。新規受注と雇用が予想外に上昇していたことも、フォローとなっている模様。
きょうの為替市場は、日銀決定会合をきっかけに円安の動きが強まっている。日銀は政策を据え置いた上で、展望レポートで経済、物価の見通しを下方修正し、2%の物価目標の達成時期を27年度に後ずれさせた。市場では、少なくとも利上げは当面ないことを意味すると捉えている。
植田総裁は利上げの方針自体は維持したものの、トランプ関税に関する不確実性を理由に、物価目標の達成時期を先送りさせた。アナリストからは、円は過去4カ月連続でドルに対して上昇しているが、明日の米雇用統計が堅調な場合、ドル円は147円まで上昇する可能性があるとの予測も出ている。
日銀の決定は概ね事前の予想範囲内とは思われるが、4月のトランプ関税に絡んだ市場の迷走も一旦落ち着く中、5月相場に入って、過去最高水準に積み上がった円ロングの解消が活発に出ているものと思われる。
明日の米雇用統計への反応を待ちたいところではあるが、市場では弱い内容との推測も多く聞かれる。
USD/JPY 145.47 EUR/JPY 164.05
GBP/JPY 193.31 AUD/JPY 92.79
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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