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ドル円、クロス円、ユーロドルなど揃って下落 10月ECB利下げ観測高まり=ロンドン為替概況

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ドル円、クロス円、ユーロドルなど揃って下落 10月ECB利下げ観測高まり=ロンドン為替概況

 ロンドン市場では、ドル円、クロス円が軟調。また、ユーロドルやポンドドルなどドルストレートではドル買いが優勢になっている。ただ、欧州株や米株先物・時間外取引などはやや上値が重いものの、リスク回避的な材料も見当たらない。背景にはECBの早期追加利下げ観測があるようだ。一連の欧州のインフレ鈍化傾向を受けて、昨日のラガルドECB総裁発言では10月理事会での追加利下げの可能性が指摘されていた。これを裏付けるようにきょうの9月ユーロ圏消費者物価速報でも前年比が+1.8%と前回の+2.2%から低下、インフレ目標2%を下回る結果となった。独債利回りが低下、それとともに英債や米債利回りも低下している。ドル円は144円台半ばまで買われていたが、ロンドン時間に入ると売りが強まり143円台後半へと押し戻されている。ユーロ円は191円手前まで買われたあと、159円台前半へと安値を広げている。ポンド円も193円台前半まで買われたあと、下げに転じて191円台前半に安値を広げた。ドルストレートではドル買いの動き。ユーロドルは1.11台前半から1.10台後半へと下落、1週間ぶりの安値水準となっている。ポンドドルも1.34手前水準から1.33台割れ目前まで下落している。

 ドル円は143円台後半での取引。東京市場では買いが優勢だった。143.37近辺を安値にロンドン朝方にかけては144.53近辺まで高値を伸ばした。しかし、ロンドン時間に入ると米債利回りが低下、流れが反転して143.60-70レベルまで押し戻されている。前日NY終値付近に押し戻される格好となっている。石破内閣で経済再生相を担当する赤沢氏は、デフレ脱却最優先のため利上げは慎重に判断すべきだ、と発言したが反応薄だった。

 ユーロドルは1.10台後半での取引。東京市場では1.11台前半での揉み合いが続いたが、ロンドン時間には売りが強まっている。10月ECB理事会での追加利下げ観測が高まるなか、独10年債利回りが低下。9月ユーロ圏消費者物価速報が前年比+1.8%とインフレ目標2%を下回ったことなどがユーロ売り圧力となり、安値を1.1080台へと広げてきている。ユーロ円も売りに方向転換。160.91近辺を高値に159.30付近へと安値を広げてきている。対ポンドでは神経質に振れるも方向性ははっきりしていない。ユーロ圏製造業PMI確報値は若干の上方改定も反応薄だった。

 ポンドドルは1.33台前半での取引。1.33台後半での揉み合いから下放れている。独債などともに英債利回りも低下。ポンドドルは安値を1.3310付近へと広げている。ポンド円もユーロ円とともに下落に転じている。193.36近辺まで買われたあと、安値を191.30付近まで広げている。ユーロポンドは0.8318-0.8337での上下動が続いており、方向性は希薄。この日発表された英製造業PMI確報値は速報値から変わらずで材料視されなかった。

minkabu PRESS編集部 松木秀明 

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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