ポンドドルは買い戻しも上値重い 直ちの追加利下げには否定的な見解も=NY為替
きょうの為替市場はドル売りが強まる中、ポンドドルは買い戻しが優勢となり、1.2840ドル近辺まで上昇する場面が見られた。ただ、上値での戻り売り圧力も強まっており、1.27ドル台に戻している。英中銀は前日に僅差ではあったものの利下げを決めた。一方、市場は同時に追加利下げへの期待も高めており、11月までなら完全に織り込み、9月についても半々の確率で見ている。
ただ、ピル英中銀チーフエコノミストは直ちの追加利下げには否定的な見解を示していた。インフレ退治はまだ完了しておらず、サービスセクターの根強い物価上昇圧力を指摘している。企業の価格設定や賃金、利幅などでインフレの二次的効果の兆候もあるという。なお、ピル委員は前日の決定で利下げに反対票を投じていた。
しかし、市場は英経済の先行き不透明感の高まりから、年内にあと2回の利下げを織り込んでいる。本日のNY市場のように、米経済に不透明感が強まるようであれば、その可能性も高まりそうだ。
GBP/USD 1.2796 GBP/JPY 187.91 EUR/GBP 0.8530
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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