ユーロ圏失業率が過去最低の中、ECBは慎重な対応が必要=NY為替
きょうのNY為替市場は、米雇用統計を受けてドル売りが優勢となる中、ユーロドルは買い戻しが加速している。一時1.08ドル台まで上昇する場面が見られた。しかし、本日の200日線が1.08ドルちょうど付近に来ているが、その水準を超えると戻り待ちの売りオーダーも並んでいるようで、伸び悩む動きも見られている。
本日は3月のユーロ圏失業率が発表になっていたが、6.5%と5カ月連続で過去最低の水準で推移している。今年に入って経済が改善を続ける中、雇用市場のひっ迫が、利下げを検討するECBの足かせとなる可能性があるとの指摘も出ている。労働需要の軟化が今後の賃金協定に影響を及ぼす可能性があるとしても、労働者不足は第2四半期の失業率の大幅上昇を阻むという。
6月にECBが利下げに踏み切るという見方を変えるものではないが、問題はその後で、景気回復が続けば労働市場が再び引き締まり、賃金上昇率の低下傾向が逆転する可能性があると述べている。ECBが金利正常化プロセスにおいて慎重に行動する十分な理由があるとも付け加えた。
EUR/USD 1.0765 EUR/JPY 164.59 EUR/GBP 0.8581
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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