ドル円は日銀会合後に一時円買い=東京為替概況
ドル円は日銀会合後に一時円買い=東京為替概況
ドル円は昨日の海外市場で143円60銭台から144円88銭まで上昇した流れを受けて、午前中はドル高円安が優勢となった。昨日の高値を超え、145円台に乗せて一時145円11銭を付けた。その後、日銀金融政策決定会合を前に少し調整が入ったが、144円80銭前後での推移とドル高円安圏で12時半過ぎの会合結果発表を迎えた。
日銀金融政策決定会合はほぼ想定通りとなった。政策金利は据え置き、国債買入れ減額ペースについては、来年4月以降について、事前に報道があった通り来年1-3月期までの四半期ごとに4000億円程度から2000億円程度へと、減額ペースを緩めるとした。一部で3000億円程度にとどめるとの見方が出ていたことや、審議委員の中に現行の4000億円程度のペースを維持すると主張する委員が出たことなどから、発表後はややドル売り円買いとなり、144円41銭を付けている。会合後に日本国債利回りが上昇(債券価格が低下)。10年債は結果発表前の1.44%台から1.48%台を付けている。
もっとも15時半の植田日銀総裁会見などを前に行き過ぎた動きにも警戒感があり、144円70銭台を付けるなど、安値から少し反発した。イスラエルとイランの衝突について、和平に向けた動きが広がるとの期待感などもドル円の支えとなった。トランプ大統領がG7サミットの二日目をキャンセルして帰米したことも和平に向けた動きとの期待から円売りにつながった。
ユーロドルは1.15台での推移。昨日海外市場でのドル高を受けて1.16台から1.1550台を付けた流れが継続し、朝に1.1543までつけたが、その後少し戻してもみ合い。
ユーロ円は朝のドル円の上昇に167円59銭を付け、昼前にも同水準を付けるなどしっかりの動きとなっていたが、日銀会合後にドル円同様に円買いが強まり、167円02銭まで売りが出た。その後は対ドルでのユーロ買いもあり、167円40銭台まで買い戻されている。
MINKABUPRESS 山岡

執筆者 : MINKABU PRESS
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