春闘結果めぐる振幅のあと、円売りが優勢に ドル円148円台後半=ロンドン為替概況
春闘結果めぐる振幅のあと、円売りが優勢に ドル円148円台後半=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、円売りが優勢。この日は連合が春闘の第1回集計結果を公表した。来週の日銀マイナス金利解除の支援材料として注目された。平均賃上げ率は5.28%と昨年の3.80%を大きく上回った。ドル円は一時148.04近辺まで下落も、その後は反発している。事前の織り込みが進んでいたことや当面の材料出尽くしなどが指摘されている。また、ロンドン市場では欧州株が前日の調整のあと、再び堅調に推移している。リスク選好の面もあって、クロス円の上昇を伴う円売りの動きが広がった。ドル円は高値を148.83近辺に更新。ユーロ円は161円台前半から162円台乗せ、ポンド円は188.60付近から189.70台へと上昇している。ユーロ対ポンド相場はややポンドの上値が重かった。レーン・フィンランド中銀総裁は、先週の理事会で利下げを開始する適切な時期に関する議論を開始したことを明らかにした。一方、ブイチッチ・クロアチア中銀総裁は、行動する前に、労働市場のデータを見る必要がある、とやや慎重な姿勢を示した。また、来週の英金融政策発表を控えて、英中銀が最新のインフレ態度調査結果を公表した。1年先のインフレ期待は3.0%と、前回11月調査の3.3%から低下した。
ドル円は148円台後半での取引。ロンドン早朝の春闘の第1回集計結果の強い内容を受けて、一時148.04近辺まで下落。しかし、すぐに買いに転じると、ロンドン序盤には148.83近辺に本日の高値を更新している。その後も148円台後半に高止まりしている。来週の日銀マイナス金利解除観測が十分に市場に浸透していることや、欧州株の堅調な推移などが円売りを支援していた。
ユーロドルは1.08台後半での取引。東京午前の1.0873近辺を安値に、ロンドン序盤にかけて買われ、高値を1.0900近辺に伸ばした。その後も調整は浅く高止まり。ユーロ円はロンドン朝方に161.07近辺まで下押しされたあと、すぐに上昇に転じた。ロンドン市場では162円台に乗せている。対ポンドではややユーロが買われた。
ポンドドルは1.27台半ばでの取引。東京昼にかけて1.2730近辺まで下落したが、その後は買いが優勢になっている。ロンドン序盤には一時1.2758近辺まで買われた。東京朝方からは下に往って来いとなっている。ポンド円はロンドン朝方につけた188.59近辺を安値に買われ、高値を189.70台へと伸ばしている。ユーロポンドは0.8530台から0.8540台までの揉み合いのなか、ややポンドの上値が重かった。英中銀の2月インフレ態度調査で、1年先のインフレ期待は11月の3.3%から3.0%へと低下した。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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