ドル円、21日線を下放れる展開 予想通りのパウエル証言にドル売りの反応も=NY為替
きょうのドル円は売りが優勢となっており、149.30円付近に下落している。NY時間に入ってドル売りが優勢となり、米国債利回りも下げている。きょうの下げで21日線を下放れる展開が見られており、明日以降の動きが警戒される。
パウエルFRB議長の議会証言が行われているが、証言開始前に事前原稿が流れ「年内いずれかの時点での利下げ開始が適切」と利下げに言及している一方、「2%目標の確信が深まるまで利下げは適切ではない」とも述べていた。市場の利下げ期待は追認するものの、時期や程度については経済指標次第とのスタンスを再度強調している。
すでに早期利下げ期待を後退させている市場は、もう少しタカ派な内容になるのではとの警戒感も一部には出ていたが、予想通りの内容であったことから、為替市場はドル売りの反応を示している。短期金融市場では6月までの利下げの確率を85%程度、7月までであれば完全織り込みという状況に変化はなく、年内は0.25%ポイントずつであれば、計3回の利下げを織り込んでいる状況。
この後は、金曜日の米雇用統計の発表待ちのモードに入りそうだ。この日はADP雇用統計と米求人件数が発表になっていたが、ともに雇用の落ち着きを示していた。前回はポジティブ・サプライズとなった米雇用統計だが、今回は落ち着きを示すか注目される。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。