明日の英春季予算次第では英中銀の仕事を複雑に=NY為替
きょうの為替市場はドル売りが優勢となる中で、ポンドドルは買いが膨らんでおり、1.27ドル台に上昇している。1.27ドル台はこれまで強い上値レジスタンスとして機能していたことから、この水準を維持できるか注目される。
明日はハント財務相が英春季予算案を議会に提出する。一部報道では国民保険料負担の2ポイント引き下げを発表するとも伝わっていた。実際どうなるかは未知数だが、予想以上の財政刺激策が実施されれば、英中銀の仕事を複雑にし、利下げ時期を遅らせ、ポンドが上昇する可能性があるとの指摘も出ている。
エコノミストが予想する150億ポンドの財政緩和を小幅に上回れば、利回りが上昇し、利下げがさらに先送りされることで、結果的にポンド高を誘発する可能性があるという。2022年秋のトラス政権のミニ予算では、財源不足の減税案が利回りの急騰を招いたが、現在のポンドは財政政策や政治から比較的保護されているように見えるという。
GBP/USD 1.2713 GBP/JPY 190.83 EUR/GBP 0.8544
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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