ポンド相場堅調、英雇用統計が強含む ドル円は149円台後半に上昇=ロンドン為替概況
ポンド相場堅調、英雇用統計が強含む ドル円は149円台後半に上昇=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、ポンド買いが優勢。朝方に発表された10-12月の英ILO雇用統計で、失業率が予想外に低下、雇用増や賃金上昇も予想を上回る結果だった。明日の英消費者物価指数でも事前予想は前年比小幅上昇が想定されており、ポンド相場には追い風が吹いている。対ドルでは1.26台後半、対円では189円台前半へと高値を伸ばしている。対ユーロでもポンド買いが優勢。対するユーロは対ドルでは1.07台後半での揉み合い、対円は161円台前半に買われるもポンド円ほどの勢いには欠けている。2月独Ifo景況感指数は期待指数が予想以上に改善、今年のECB利下げ開始への期待感が背景のようだ。しかし、現状指数は一段と悪化し、2020年のコロナ禍の水準まで低下している。また、スイスフランが軟調。スイス消費者物価指数は前年比+1.3%に一段と低下、市場にスイス中銀の早期利下げ開始観測が広がっているもよう。ドル円は東京市場で日経平均が一時3万8000円台まで上昇、1000円超の大幅高となったことが円売りを誘った。ロンドン序盤もその勢いが続いて、高値を149.69近辺に更新。昨年11月24日以来の高値水準をつけた。その後は上昇一服も149円台半ばで底堅く推移している。
ドル円は149円台半ばでの取引。東京市場で日経平均がバブル後の高値を更新、円売り圧力となった流れを受けて、ロンドン序盤には149.69近辺まで上昇。昨年11月24日以来のドル高・円安水準となった。その後は米債利回りの上昇一服もあって、149円台半ばへと調整されている。
ユーロドルは1.07台後半での取引。この日は方向感に欠ける振幅を続けており、東京市場からのレンジは1.0757から1.0780までにとどまっている。ユーロ円はドル円やポンド円の上昇につれて、160円台後半から161.25近辺まで買われたが、足元では161円付近に落ち着いている。対ポンドではポンド買いに押されて軟調に推移している。独ZEW景況感指数は改善を続けたが、現状指数が一段と悪化とまだら模様だった。
ポンドドルは1.26台後半での取引。東京午後に1.2609近辺の安値を付けたあとは買いが継続している。日本時間午後4時に発表された10-12月英ILO雇用統計で、失業率が低下、雇用者数や賃金の伸びなどが予想を上回る強い結果が示されると、ポンド買いが勢い付いた。ロンドン市場では買われ続けて、高値を1.2670台へと伸ばしてきている。ポンド円も堅調。188.60台で英雇用統計を迎えたあとは189円台乗せへと急伸、高値を189.40台に伸ばしている。ユーロポンドは0.8535付近から0.85ちょうど付近へと水準を下げてきている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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