英政局の不確実性はまだポンドに大きな影響を及ぼさず=NY為替
NY時間に入ってドルが戻り売りに押されており、ポンドドルは買い戻しが膨らんでいる。一時1.1810ドル付近まで下落していたが、NY時間に入って1.19ドル付近まで買い戻される展開。ただ、ドル高への期待は根強く、ポンドドルは1.15ドルまでの下落を予想する声も多い。
英国ではジョンソン首相辞任に伴って政局が激さを増しており、与党保守党の党首選に11名が立候補の意向を示している。英保守党は立候補に必要な下院議員の推薦人を前回の8人から、日本の自民党と同様に20人にハードルを上げ、候補者の絞り込みを速やかに進めたいようだ。保守党議員を対象とした最新の世論調査ではモーダント貿易担当相が最有力で、バデノック平等担当相とスナク前財務相がそれに続いている。
ただ、これに対してポンドはいまのところ、比較的落ち着いた反応を示しており、英政局の不確実性はまだポンドに大きな影響を及ぼしていない。ポンドはドルに対しては大きく下落しているものの、他のG10通貨に対しては持ちこたえている。各候補から減税策などが打ち出されているが、現段階では行方を冷静に見守っているようだ。
GBP/USD 1.1906 GBP/JPY 162.76 EUR/GBP 0.8457
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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