リスク回避緩和でドル安と円安、ドル円は前日安値を下回らず＝東京為替前場概況

　東京外為市場、序盤から円安の地合いとなっており、中盤に差し掛かるとドル安の動きもみられている。日本が連休中の欧米株の大幅安を織り込んで日経平均株価は急落しているものの、米国株先物の時間外取引が上げ幅を拡大する堅調地合いとなっているため、リスク回避ムードは緩和されている。

　ドル円はオセアニア市場で１０９．３５円付近まで弱含んだものの、前日安値の更新には至らず、東京勢が参入すると持ち直しがみられている。本邦企業による実需のドル買いも観測されているもようで、午前１０時ごろには１０９．６０円付近まで強含んだ。

　豪ドル／ドルは０．７２６９ドル付近、豪ドル円は７９．６３円付近まで上昇。豪ニューサウスウェールズ州における新型コロナウイルスの本日の新規感染者が１０００名を超えたというニュースが伝えられたが、反応薄となった。また、午前１０時３０分には豪州中央銀行（ＲＢＡ）理事会の議事要旨が公表されたものの、「２０２４年まで利上げはない見通し」など周知の内容にとどまり、こちらも影響は限定的となった。

　ＮＺドル／ドルは０．７０２０ドル台、ＮＺドル円は７６．９５円前後まで全体相場につれて上昇しているが、他の通貨との比較では上値が重い。朝方から行われているニュージーランド中央銀行（ＲＢＮＺ）のホークスビー総裁補の講演における発言を受け、大幅値上げへの期待が薄れてきているもよう。

　日経平均株価は大幅反落。前引けでは前営業日比６０１．４８円安の２万９８９８．５７円となった。

　午前１１時３０分現在では、ドル円は１ドル＝１０９．５４円、ユーロドルは１ユーロ＝１．１７３４ドル、ユーロ円は１ユーロ＝１２８．５４円、ポンド円は１ポンド＝１４９．７１円、豪ドル円は１豪ドル＝７９．５８円、ＮＺドル円は１ＮＺドル＝７６．８６円、スイス円は１スイスフラン＝１１８．１４円、カナダ円は１カナダドル＝８５．６５円付近で推移している。

MINKABU PRESS