ドル買い優勢、欧州株下落など調整ムードで=ロンドン為替概況
ドル買い優勢、欧州株下落など調整ムードで=ロンドン為替概況
7日のロンドン市場は、ドル買いが優勢。米株先物や欧州株が軟調に推移していることを受けて、リスク回避のドル買い圧力が続いている。NY原油先物も一時40ドル割れと軟調。前日まで続伸してきた香港ハンセン指数がきょうは1.38%安と反落して引けており、リスク選好ムードが一服した。日経平均も99.75円安と利益確定売りに押された。株式市場もドル相場も前日までの流れに調整が入る格好となっている。ドル円は107円台前半から後半へと上昇。ユーロドルは1.13台前半から1.12台後半へと下落。豪ドル/ドルは0.69台後半から前半へと下落。ポンドドルは序盤に1.25台割れから1.24台後半に下落も、その後は下げ一服。対ユーロでのポンド買いが交錯している。クロス円も総じて上値が重いが、ポンド円は逆行高とまちまち。ポンドにとっては対ユーロでのポジション調整の影響が大きかった。5月独鉱工業生産は前回4月の落ち込みから急回復したが、事前予想ほどではなかった。欧州委員会は今年の成長予測を引き下げた。豪ドルには原油先物の反落や、対中関係の悪化が懸念された面もあったようだ。
ドル円は107円台後半での取引。欧州株や米株先物が下落するなかで、リスク回避のドル買いの流れとなった。107.40近辺での揉み合いを上放れると、高値を107.79レベルまで伸ばした。関係者によると、日銀は来週の決定会合で経済・物価見通しに大きな変化はないという。ただ、先週も同種の報道があり、市場は特段の反応を示していない。
ユーロドルは1.12台後半での取引。1.13台割り込むと、安値を1.1259レベルまで広げた。欧州株や米株先物の下落がこれまでのドル売りポジションの巻き返しを促していた。また、対ポンドでの売り圧力もみられた。ユーロ円は一時121.26レベルまで下押しされたが、その後は121円台半ばへと下げ渋っている。ドル相場主導の展開となっている。5月独鉱工業生産は前月比+7.8%と前回4月の落ち込みから急回復したが、事前予想ほどではなかった。欧州委員会は今年の成長予測を引き下げた。5月時点での7.7%減から今回は8.7%減に下方修正された。
ポンドドルは1.25近辺での取引。序盤に1.25台割れから1.2463レベルまで下落したが、その後は下げを消している。ポンド円は序盤に134.10台まで下落したあとは反発しており、高値を134.60近辺へと伸ばしている。ユーロポンドが軟調で、0.9050近辺から0.9020台へと軟化している。ポンド相場自体には特段の強調材料はでておらず、ポジション調整の動きにとどまっている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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