ドル円、153.65円付近 リスク回避の円高=NY為替
NY時間の終盤に入ってドル円は下げ渋っており、153.65円付近で推移している。本日の市場はリスク回避の雰囲気も広がる中、円相場は円高が優勢となり、ドル円は153円台に下落した。11月相場に入り、本邦勢も連休から戻る中、利益確定売りが出ている。
ただ、積極的に下値を試す動きまではなく、あくまで調整の範囲で155円台を視野に入れた動きはまだ続いている状況。一部からは、高市首相が自民党総裁に選出された時点から約7円上昇しているが、首相が円安への対応に消極的と思われることを踏まえると、ドル円はさらなる上昇余地があり、高市トレードはまだ続く可能性があるとの指摘も出ていた。
155円を超えると介入の声も出てきそうだが、現時点ではその可能性は低いとも見られている。高市政権は「どちらかと言えば、日本経済全体で見れば円安の方が好ましい」と考えている節もある。原材料やエネルギー価格が以前よりも落ち着いており、輸入物価も下落が続いている。急激な動きは別だが、現状は看過できる範囲と見ている可能性もありそうだ。むしろ、米国の方が神経質に見ているのかもしれない。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。