【本日の見通し】ドル円は上昇基調意識も、慎重な動きか
【本日の見通し】ドル円は上昇基調意識も、慎重な動きか
   
 ドル円は円キャリー取引の拡大などを支えにしっかりした動き。12月の米利下げ期待が後退、日銀の利上げ期待後退もあり、日米金利差縮小見込みが弱まっていることで、円キャリー取引が広がっている。
   
 米連邦政府機関閉鎖が続くなか、積極的なドル買いにも慎重で154円台半ばからが重くなっている。ただ流れは上方向。昨日米ISM製造業の弱い結果に一時153円台まで売りが出たが、すぐに回復するなど、下がると買いが出る展開となっている。
  
 米連邦政府機関閉鎖の影響で本来は今週の発表であった米雇用統計は2カ月連続で発表がない。データが不十分で米FRBも判断が難しくなっているが、インフレ警戒が広がる中で、利下げに慎重な姿勢が崩される可能性は低く、ドル高傾向が続くとみられる。
  
 ドル円は154円台での推移を中心に、155円トライのタイミングを伺う展開か。
  
 ユーロ円などクロス円も基本しっかり。ユーロは利下げ打ち止め感が広がっており、ユーロ買いが出やすい地合い。177円台での推移を中心に上を意識。ポンド円は今週木曜日がスーパーサーズデー。利下げ期待がかなり後退しているが、一定割合で残っており、難しい判断となりそう。202円台での推移を中心に、対ドルでのポンド売りが入ると、ポンド円も下げる可能性。クロス円の中では下値リスクがやや高い通貨ペアになっている。
  
 ユーロドルはやや上値が重いが1.1500割れでの売りにも慎重。1.15台前半を中心とした推移か。1.1500をしっかり割り込むと売りが出る可能性。
  
 ポンドドルは1.3100前後がしっかりも、上値も重い。利下げ警戒に加え、英政府の財政赤字警戒が重石。
  
MINKABUPRESS 山岡和雅
執筆者 : MINKABU PRESS
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