アジア株 香港株5日続落、連休消費低迷で中国景気先行き不安 株価高騰も恩恵なし
アジア株 香港株5日続落、連休消費低迷で中国景気先行き不安 株価高騰も恩恵なし
東京時間11:00現在
香港ハンセン指数 26476.68(-275.91 -1.03%)
中国上海総合指数 3907.68(-26.29 -0.67%)
台湾加権指数 27301.92(休場)
韓国総合株価指数 3600.52(+51.31 +1.45%)
豪ASX200指数 8970.90(+1.12 +0.01%)
アジア株はまちまち。
香港株は5営業日続落、連休中の冴えない消費支出を受け中国経済の先行き不安が広がっている。アパレルや百貨店、自動車、生活必需品などが総じて下落。ハイテクや金鉱も軒並み下落している。
上海株は反落。大型連休明けのきのう、大幅上昇し10年ぶり高値を更新したことから週末を前に利益確定売りが広がっている。きのう大幅上昇したハイテクと金鉱が総じて下落している。一方、連休消費低迷を受けきのう大幅下落した消費者サービス関連は買い戻されている。
大型連休明け韓国株は1.45%高、史上最高値をつけている。休み中の米ハイテク株高やNY金最高値を受け半導体や金鉱を中心に幅広い銘柄が上昇している。SKハイニックスは11%高、およそ25年ぶり高値をつけている。サムスン電子は5.8%上昇、約4年ぶり高値。
今年の中国国慶節連休初日からの4日間の小売・飲食の売上高は3.3%増と伸び率が5月連休時の半分にとどまった。旅客数は前年同期比6.2%増加も5月連休時の8%増から減速、映画興行収入は7日間で前年同期比17%減少した。
ブルームバーグによると国慶節8日間の1人あたりの1日の観光支出は前年比13%減少したという。ロイターも連休中の旅行支出が前年比で減少、3年ぶりの低水準になったと報じている。
中国政府のAI推進を受け中国株は10年ぶり高値圏にあるものの消費者の支出増加には結びついていない。投資している富裕層がより豊かになっている一方で、若者を中心に消費者は節約志向を強めている。中国の若者の失業率は8月に過去最高18.9%を記録、景気低迷で就職先が見つからず先行きに対する懸念が一段と高まっている。
米中首脳会談を前に両国の関係悪化も懸念されている。中国商務省はレアアースと関連技術の輸出規制を強化することを発表した。ベッセント米財務長官はロシア産原油を購入しているのは中国とインドだと再び批判した。

執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。