アジア株 国慶節の支出は期待外れに終わるも中国株への影響なし、上海株は10年ぶり高値
アジア株 国慶節の支出は期待外れに終わるも中国株への影響なし、上海株は10年ぶり高値
東京時間14:12現在
香港ハンセン指数 26911.98(+82.52 +0.31%)
中国上海総合指数 3931.07(+48.30 +1.24%)
台湾加権指数 27309.54(+245.86 +0.91%)
韓国総合株価指数 3549.21(休場)
豪ASX200指数 8968.80(+21.19 +0.24%)
インドSENSEX30種 81711.19(-62.47 -0.08%)
きのう公表されたFOMC議事録で年内の追加利下げに前向きな姿勢が示された。ただ一方でインフレ懸念を指摘する意見も見られた。ひとまず追加利下げ期待できのうナスダックは大幅反発した、アジア株も上昇している。
大型連休明け上海株は大幅上昇、約10年ぶりに3900ポイント台を回復。休み中の米ハイテク株高や中国政府によるAI推進が引き続き材料視されており半導体関連が大幅高。NY金最高値更新を受け金鉱など素材関連も総じて上昇している。一方、ホテルやレジャー、レストラン、アパレル、贅沢品など消費者サービス関連は大幅安となっている。
中国株上昇を受け香港株はプラスに転じている。素材やハイテク、通信サービス関連の一角が上昇している。一方、中国連休中の低調な個人消費を受けアパレルや百貨店、航空など旅行や消費者サービス関連は下落。
恒生銀行は26%超急騰、筆頭株主のHSBCが恒生銀を非公開化する計画を発表した。1株当たり155香港ドルで買い入れる、直近終値に対して約30%のプレミアムとなる。
今年の国慶節連休初日からの4日間の小売・飲食の売上高は3.3%増と、伸び率が5月連休時の半分にとどまった。旅客数は前年同期比6.2%増加も5月連休時の8%増から減速、映画興行収入は7日間で前年同期比17%減少した。国慶節連休の消費活動は正常に戻ったものの、盛り上がりには欠ける内容だった。
中国政府のAI推進を受け中国株は10年ぶり高値圏にあるものの消費者の支出増加には結びついていないようだ。株投資している富裕層がより豊かになっている一方で、若者を中心に消費者は節約志向を強めている。中国の若者の失業率は8月に過去最高18.9%を記録、景気低迷で就職先が見つからず先行きに対する懸念が一段と高まっている。
連休明け早々、中国商務省はレアアースと関連技術の輸出規制を強化することを発表した。これにより米中関係が再び悪化する恐れがある。ただ、中国株も米国株もどこ吹く風だ。

執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。