前日の反動でドル売りが優勢 円高フラン高などリスク警戒も ドル円145円台=ロンドン為替概況
前日の反動でドル売りが優勢 円高フラン高などリスク警戒も ドル円145円台=ロンドン為替概況
ロンドン市場では、ドル売りが優勢。前日NY午後にトランプ大統領が相互関税発動を90日間停止したことで株高や債券利回り急上昇とともにドルが急伸したが、きょうはその反動となっているようだ。ドル円は147円台後半からロンドン市場では145.50付近へと下落している。ユーロドルは1.09台半ばから1.10台後半へ、ポンドドルは1.28台前半から1.29台前半へと上昇している。ドル売りは対スイスフランや対円で顕著となっており、ややリスク警戒の面も垣間見られている。欧州株は急伸で取引を開始も、その後は上げ幅を縮小している。米株先物・時間外取引は前日の急伸の反動で売られている。クロス円は前日よりも円高の水準で推移。ユーロ円は161円台後半から前半へ、ポンド円は189円台半ばから一時188円割れへと軟化している。EUは米国の措置に対応して対米報復措置を90日間停止すると発表した。しかし、中国は依然として対決姿勢を崩しておらず、懸念される状況が続いている。ブロック豪中銀総裁は、各国が米国の関税に対応するため、不確実性と調整の時期があるだろう、とまだ不透明な状況下にあることを指摘した。
ドル円は145円台半ばでの取引。東京朝方の147.87近辺を高値に、終日軟調に推移している。ロンドン昼にかけては145.50付近まで安値を広げている。前日のトランプ大統領の一部関税の90日間停止を発表した動きの大部分を戻してきている。欧州株は反発も、米株先物・時間外取引は軟調に推移しており、リスク警戒の面はまだ残っている状況。
ユーロドルは1.10台後半での取引。東京朝方の1.0943近辺を安値に買われている。ロンドン時間には1.10台乗せから1.1090近くまで上昇している。ユーロ円は東京朝方の161.92近辺を高値に東京昼にかけて160.88近辺まで下押しされた。その後は買戻しの動きが入り、161円台後半へと反発。しかし、足元では再び161円台前半に下げてきている。対ポンドではユーロは堅調。積極的にユーロを買う材料は見当たらず。
ポンドドルは1.29台前半での取引。東京朝方の1.2807近辺を安値に堅調に推移。ロンドン時間には1.28台半ばから1.2930付近へと高値を伸ばしている。ポンド円は売買が交錯も上値重く推移。東京朝方の189.66近辺を高値に、足元では安値を187.90付近へと広げている。ユーロポンドは0.8520付近から0.8590付近へと買われている。原油の上昇一服などで対ユーロでのポンド売りが入っているようだ。ポンドもリスク敏感通貨に加わったとの指摘もあった。
minkabu PRESS編集部 松木秀明

執筆者 : MINKABU PRESS
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