ドル円が151円に接近、クロス円も上昇 欧州株は米自動車関税で下落も=ロンドン為替概況
ドル円が151円に接近、クロス円も上昇 欧州株は米自動車関税で下落も=ロンドン為替概況
ロンドン市場では、円売りが優勢。ドル円が151円手前へと上昇、今週の高値を更新。それと並行してクロス円も買われている。ユーロ円は163円付近へ、ポンド円は195円台乗せへと上昇。この日の話題はトランプ米大統領が米国製以外の全自動車に25%の関税を課す大統領令に署名したことだ。欧州株は独仏自動車メーカ株の下げが主導して下落。一方、関税によるインフレ警戒もあって米債利回りは上昇している。各中銀が次の一手を明示できない不確実性の局面で、日米金利差縮小観測は後退しているようだ。月末に向けた外貨買いフローや蓄積した短期筋の円買いポジションの解消などの圧力もあるもよう。ユーロドルは1.08付近、ポンドドルは1.29台前半へ高値を伸ばしており、クロス円の上昇が下支えとなっているもよう。このあとのNY市場では米GDP確報値、米新規失業保険申請件数などが発表される予定。
ドル円は150円台後半での取引。東京朝方の150.60付近から昼過ぎに150.06近辺まで下落も、その後は買戻しの流れに転じている。ロンドン市場では150.60付近を上抜けて150.98レベルまで高値を伸ばした。今週に入ってからの高値更新となっている。米10年債利回りの上昇が手掛かりとなっている。一方、欧州株は自動車関税を嫌気して売られているが、寄り付き時の下げからはやや戻している。
ユーロドルは1.07台後半での取引。東京朝方の1.0733近辺を安値に、その後は1.07台後半へと買いに流れが転じた。ロンドン朝方に1.0750台まで調整も、足元では1.0800レベルまで高値を伸ばした。ユーロ円はドル円とともに買われている。東京朝方の161.37近辺を安値に、ロンドン市場では162.99レベルまで高値を伸ばしている。対ポンドではややユーロが軟調も、値動きは限定的。次回4月ECB理事会についてはECB高官の見方が分かれている。カザークス・ラトビア中銀総裁は「ベースラインが維持されれば、おそらく利下げを続けられる」としたが、ウンシュ・ベルギー中銀総裁は「4月の利下げ休止も視野に入れるべき」とまちまちの見立て。
ポンドドルは1.29台前半での取引。東京朝方の1.2871近辺を安値に、ロンドン市場では1.2942レベルまで高値を伸ばしている。ポンド円も堅調。東京朝方の193.51近辺を安値に、足元では195.33近辺まで高値を伸ばしている。ユーロポンドは0.8332から0.8349までの狭いレンジで振幅。ややポンド買い優勢も、足元では一服している。
minkabu PRESS編集部 松木秀明

執筆者 : MINKABU PRESS
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