ドル円、序盤の下げを完全に取り戻す 154円台後半まで上昇=NY為替
NY時間の午後に入ってドル円は買い戻しが活発化しており、154円台後半まで上昇している。序盤の下げを完全に取り戻した格好となっているが、本日はウクライナ情勢への不透明感がさらに強まっており、プーチン大統領が核ドクトリンの改定を承認し、核兵器の使用基準を緩和したことで、市場は地政学的リスクを再燃。
円相場はリスク回避の円高が強まり、ドル円は153円台前半まで下落する場面も見られた。しかし、下げて始まった米株式市場に買い戻しが見られていることもあり、いまのところウクライナ情勢については、市場も静観しているようだ。米株式市場の買戻しについては、明日の引け後に決算発表を控えたエヌビディアが上昇していることが支援しているとの声も聞かれる。ただ、地政学リスクについては、この先も頻繁に意識されるとの見方も根強い。
ここに来て選挙後のトランプトレードの勢いも弱まっており、ドル高もひと息つき、安定し始めている兆候も見られる。投資家はトランプトレードを十分に享受したようで、米国のさらなるデータと、トランプ氏の経済政策が来年どの程度実施されるかについて、市場は模索し始めているようだ。
USD/JPY 154.77 EUR/USD 1.0575 GBP/USD 1.2666
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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