【本日の見通し】ドル円の上値重いも、来週のFOMCにらむ
【本日の見通し】ドル円の上値重いも、来週のFOMCにらむ
来週のFOMCをにらむ展開が続く。今週の米物価統計(CPIとPPI)は比較的しっかりで、それまで0.25%利下げ期待が優勢ながら0.5%の期待もかなりの水準で残るという状況から0.25%を織り込む勢いとなっている。こちらはドル買いの材料であるが、上値トライの勢いが見られず、重さが意識される展開。ドル安基調を意識させる形となっている。
もっとも来週のFOMCを前にした週末の市場で下を積極的に攻めることも難しそう。141円台から142円台半ばをコアとした取引が見込まれる。ITハイテクの買いが続いた昨日の米株式市場動向を受けてリスク選好の円売りが強まるようだと下値もしっかりとなり、上下に動きにくい展開となる可能性。
ユーロ円などクロス円もドル円に準じた動きか。ユーロ円は156円台半ばから157円台半ばをコアに方向性を探る展開。
ユーロドルは1.1000の堅さを印象付けた後、上昇。ECB理事会は市場予想通りの0.25%利下げを決定。6月以来の利下げ。声明、会見でも目立った変化が見られず。ECBスタッフ見通しは成長率見通しを引き下げるなど、一部慎重であったが、インフレ見通しが据え置かれたことで、米国のような積極的な利下げ継続は難しいとの見方から発表後はややしっかりの展開となっている。
下値の堅さを意識させられた分、今日も堅調地合いが見込まれるが、値幅は限定的か。
MINKABU PRESS 山岡和雅
執筆者 : MINKABU PRESS
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