ドル円、147円台に戻す 前日の上げ失う=NY為替序盤
きょうの為替市場はドル売りが優勢となっており、ドル円は147円台に戻している。前日は7月の米小売売上高が予想以上に米個人消費の底堅さを示したことから、ドル買いが優勢となった。ドル円も一気に149円台を回復していたが、その上げを失っている。イスラエルとハマスの停戦交渉が再開している。中東情勢の緊迫化が一服し、原油相場が下落していることも、リスク回避のドル買い需要を後退させているようだ。
今週のインフレ指標、そして前日の米小売売上高を経て市場は、今月初めの世界的な株安の引き金となった景気後退懸念は過剰反応であったとの判断に落ち着いている。今週発表された指標はソフトランディングのシナリオがまだ有効であるという希望を強めた。
今回の結果を受けて市場では、9月FOMCでの利下げ期待は温存されているものの、0.50%の大幅利下げについては可能性を大きく後退させている。短期金融市場での大幅利下げの確率は25%程度まで低下。
ただ、FRBはインフレよりも実体経済、特に雇用の方に焦点が移している中、ECBや英中銀よりも利下げペースが速くなるのではとの観測がドルの上値を重くしている。
なお、日本時間23時のNYカットでのオプションの期日到来は現行付近には観測されていない。
16日(金)
現行付近にはなし
19日(月)
146.00 (10.0億ドル)
20日(火)
148.00 (11.3億ドル)
21日(水)
146.75 (8.2億ドル)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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執筆者 : MINKABU PRESS
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