【これからの見通し】週明けは円安進行、フランス第1回選挙を通過して
【これからの見通し】週明けは円安進行、フランス第1回選挙を通過して
週明け相場は円安が進行している。ユーロなど欧州通貨買いが主導している。ユーロ円は173円台、ポンド円は204円に上昇している。週末のフランス国民議会選挙で、事前報道通りに極右勢力が第1党となり、それに左派、与党勢力が続く構図となった。EU議会選挙で極右勢力が躍進、マクロン大統領が国民議会解散を宣言してから1カ月程度が過ぎており、今回のイベント通過で「フランスの政治情勢の不透明感」に基づいた相場展開にも巻き戻しが入るタイミングとなっているようだ。足元ではフランス債利回りが低下、ドイツ債とのスプレッドは7bp縮小の73bpで取引されている。
ドル円は先週末の米PCEデフレータ発表をこなして、週明けは161円付近に高止まりしている。米国のインフレ鈍化傾向が確認され、短期金融市場での年内2回利下げ織り込みには大きな変化はみられていない。しかし、最近の米金融当局者からは年内の利下げに疑問符が投げかけられており、市場のセンチメントはややタカ派に傾いている点が指摘される。160円のポイントを上抜けているが、市場での介入「警戒感」はその言葉ほどは強い印象は受けない。
この後の海外市場で発表される経済指標は、スイス小売売上高(5月)、スイス製造業PMI(購買担当者景気指数)(6月)、英ネーションワイド住宅価格指数(6月)、フランス・ドイツ・ユーロ圏、英国、米国などの製造業PMI確報値(6月)、ドイツ消費者物価指数(速報)(6月)、米建設支出(5月)、米ISM製造業景気指数(6月)など。
発言イベント関連では、ナーゲル独連銀総裁、ラガルドECB総裁などの講演が予定されている。香港特別行政区設立記念日のため香港市場は休場。カナダ市場は建国記念日のため休場。
minkabu PRESS編集部 松木秀明

執筆者 : MINKABU PRESS
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