ユーロドル小動き、米欧ともに6月利下げが有力に ドル円は147円台後半で買い一服=ロンドン為替概況
ユーロドル小動き、米欧ともに6月利下げが有力に ドル円は147円台後半で買い一服=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、全般に値動きが落ち着いている。ドル円は東京市場で買いが優勢となったが、148円手前水準で上値を抑えらえている。ロンドン時間に入ると147.70台へと反落。東京市場からのレンジ半ばに落ち着いている。このあとのNY市場で発表される米生産者物価指数や米小売売上高などの結果を見極めたいとのムードがあるようだ。米10年債利回りも4.18%台から4.20%台で方向感なく推移している。欧州通貨ではユーロ売り、ポンド買いとなっている。ユーロの上値が重くなったきっかけは、ストゥルナラス・ギリシャ中銀総裁が「夏休み前に2回の利下げが必要」と発言したことだった。しかし、その後のミュラー・エストニア中銀総裁やレーンECBチーフエコノミストからはさらなるデータが必要との姿勢が示されており、6月利下げ開始が示唆されていた。米金融当局とともに市場では6月との見方が優勢になってきているもよう。ユーロドルは1.09台半ばから前半でやや上値重く推移。一方、ポンドドルは1.27台後半から1.28台前半へと小高く推移。英中銀に関しては、利下げは夏頃との見方があり、英欧ほど早まらない見方が優勢。ユーロ円は161円台後半でやや上値重く推移する一方、ポンド円は189円台乗せから半ばへと底堅い流れを示している。
ドル円は147円台後半での取引。東京午前の147.53近辺を安値に、ロンドン朝方にかけては147.97近辺まで買われた。しかし、148円台には届かず、ロンドン時間には147.70台へと押し戻される動き。米10年債利回りが4.18%台から1.20%台での振幅となっており、方向性に欠ける動きとなっている。
ユーロドルは1.09台前半での取引。東京午前の1.0955近辺を高値に、その後は上値重く推移。ロンドン序盤には1.0932近辺に安値を広げた。その後はやや下げ渋っている。連日の小動きとなっている。ユーロ円は東京午前の161.56近辺を安値に、ロンドン序盤に161.91近辺まで買われるレンジ取引。ロンドン時間は、対ポンドでのユーロ売りとともに上値重く推移している。ストゥルナラス・ギリシャ中銀総裁が夏休み前に2回の利下げを示唆したことが売りを誘っていた。
ポンドドルは1.28台前半での取引。東京午後に1.2787近辺まで下押しされたあとは、買いに転じている。ロンドン午前には高値を1.2823近辺に伸ばしている。ポンド円は東京午前の188.82近辺を安値に買われ、ロンドン序盤には189.52近辺に高値を伸ばした。ユーロポンドは0.8560付近から0.8535付近へと軟化しており、相対的にポンドが買われる格好となっている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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