根強い円安、デフレ脱却が焦点に ドル円は150円半ばへ=ロンドン為替概況
根強い円安、デフレ脱却が焦点に ドル円は150円半ばへ=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、根強い円安の動きとなっている。東京市場で一時149.80台まで下押しされたが、すぐに買いが優勢となった。ロンドン朝方には150.40付近まで上昇。その後は売買が交錯しているが、下押しは150.20割れ水準までと大台は維持。足元では150.47付近まで買われており、150円台半ばをうかがう動きとなっている。市場ではデフレ脱却が焦点となっている。東京午前には共同通信が「日本政府がデフレ脱却を表明する検討に入った」と報じた。春闘の動向や物価統計など様々な経済指標を踏まえて判断するとしていた。これに対して、東京夕方の会見で林官房長官が「デフレ脱却、物価の基調や背景を考慮し慎重判断必要、現時点で至っていない」と慎重な見方を示していた。クロス円も振幅を伴いながらも円安方向に進んでいる。ユーロ円は163円を挟んで振幅したあと163.30付近へ、ポンド円も190円台前半から半ばで神経質に振れたあとは190.70台へと高値を伸ばしている。ユーロドルは1.08台半ば、ポンドドルは1.26台後半で狭いレンジでの揉み合いが続いている。
ドル円は150円台前半での取引。東京午前に一時149.84近辺まで下落も、その後は買いが優勢になっている。ロンドン朝方には150.40付近に上昇。その後、売買が交錯するなかで150.20割れ水準まで一時反落した。しかし、円売り圧力は根強く150.47付近に高値を伸ばす底堅い値動きとなっている。
ユーロドルは1.08台半ばでの取引。円相場主導の展開となるなかで、レンジは1.0838から1.0858までと限定的な動き。ユーロ円はドル円とともに上昇。東京午前の162.50付近を安値に、ロンドン市場では163.31近辺に高値を伸ばしている。円買いの動きが入る局面もあったが、底堅さを堅持している。対ポンドではややユーロ安も値幅は狭い。
ポンドドルは1.26台後半での取引。東京朝方の1.2650近辺を安値に、ロンドン時間には1.2680付近に高値を伸ばした。レンジは狭いものの、ややポンド高に振れている。ポンド円は円安の動きで上昇。東京朝方の189.71近辺を安値に、ロンドン時間には190.73近辺に高値を伸ばしてきている。ユーロポンドは0.8570付近から0.8555付近まで軟化した後、値動きが一服している。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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