円買い一服、ドル円は150円付近 米PCEデフレータ待ちに=ロンドン為替概況
円買い一服、ドル円は150円付近 米PCEデフレータ待ちに=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、円買いが先行も次第に値を戻す動き。東京午前に高田日銀委員が「不確実性あるが2%目標の実現がようやく見通せる状況になってきた」などと述べたことが円買いを誘った。ドル円は150円台後半から150円台割れへと下落。ロンドン序盤には149.61近辺まで安値を広げた。しかし、米債利回りの上昇もあって、ドル円は150円台を回復してきている。米PCEデフレータなどの注目米経済指標発表を控えて、短期ポジション調整が入る面も指摘される。クロス円も安値を広げたあとは下げ渋り。ユーロ円は162.05付近まで下げたあと162円台後半へ、ポンド円は189.36付近まで下げたあと190円付近へと下げ渋っている。ユーロドルは1.0826-1.0854レンジ、ポンドドルは1.2653-1.2674レンジの動きにとどまっている。1月独小売売上高は前回から引き続き低下基調、2月仏消費者物価指数は前年比+2.9%と伸び鈍化も市場予想ほどは低下せず。2月独失業率は5.9%と前回の5.9%(5.8%から改定)と同水準、失業者数は予想を上回った。また、ホルツマン・オーストリア中銀総裁は、「6月のECB理事会までに利下げに関する重要な協議が行われるとは考えていない」と述べた。
ドル円は150円付近での取引。東京朝方の150.70付近を高値に軟調に推移している。東京午前に高田日銀委員が「不確実性あるが2%目標の実現がようやく見通せる状況になってきた」などと述べたことで早期マイナス金利解除観測が広がり、円買いが強まった。ロンドン朝方には149.61近辺まで安値を広げている。しかし、その後は米債利回りが上昇、ドル円も150円付近に下げ渋っている。米PCEデフレータなどの結果を見極めたいとのムードもあるようだ。
ユーロドルは1.08台前半での取引。ロンドン朝方に1.0826近辺まで下押しされたあとは、1.0854近辺まで上昇。その後は狭いレンジでの取引が続いている。ユーロ円はドル円とともに下落。東京朝方の163.33近辺を高値にロンドン朝方には162.05近辺まで下落。その後は162円台後半に下げ渋り。対ポンドではややユーロ買いが優勢。ホルツマン・オーストリア中銀総裁は、「6月のECB理事会までに利下げに関する重要な協議が行われるとは考えていない」と述べた。
ポンドドルは1.26台後半での取引。ロンドン朝方の1.2653近辺を安値に、その後の1.2674近辺を高値にレンジ揉み合いが続いている。ポンド円は東京朝方の190.82近辺を高値に、ロンドン朝方には189.36近辺まで下落した。その後は190円付近までの買い戻しとなっている。ユーロポンドは0.8550付近から0.8570付近へと買われており、ポンド売りが優勢。英住宅ローン金利の上昇一服を受けて、1月住宅ローン承認件数が5.52万件と前回の5.15万件から増加した。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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