【これからの見通し】ドル売りが優勢、副次的な材料か本流となるのか きょうは米FOMC議事録
【これからの見通し】ドル売りが優勢、副次的な材料か本流となるのか きょうは米FOMC議事録
今週はドル売りが優勢になっている。ユーロドルは1.08台を回復しており、ポジション調整が入ったものとみられている。また、中国当局の株式規制など相場防衛を強まていることや、ローン金利引き下げの動きなどを受けて中国株が連日の反発、人民元相場もかなり上昇している。最近ではNZドルが対ドルで最も強いパフォーマンスをみせており、インフレ警戒、直近での追加利上げ観測などが取り沙汰されている。副次的なドル売り材料はかなり豊富となっているようだ。
一方で、米国発の材料はどうなのか。最新の米インフレデータは低下基調ではあるものの、根強いサービスインフレなども示されている状況。市場での早期利下げ観測は後退する傾向がみられている。
そのような状況下で、きょうは米FOMC議事録が公表される。インフレの低下基調、次のアクションは利下げなどの面が強調されれば(もしくは市場がそのように受け止めれば)ドル売り圧力がみられそうだ。一方で、根強い賃金やサービスインフレへの警戒感から、現状の高金利をしばらくは維持する必要がある、との論調が前面に押し出されればドル安が一服することになりそうだ。
また、米株式市場では、日本時間の明日早朝に半導体大手のNVIDIAの決算が発表される。AI関連株の旗手として注目を浴びており、その時価総額はアマゾンを上回ったと報じられている。かなりの人気となっているが、決算発表を受けた時間外取引の状況にも目を配っておきたい。
この後の海外市場で発表される経済指標は、英公共部門ネット負債(1月)、南ア消費者物価指数(1月)、米MBA住宅ローン申請指数(02/10 - 02/16)、ユーロ圏消費者信頼感指数(速報値)(2月)などが予定され散る。
発言イベント関連では、ボスティック・アトランタ連銀総裁、ディングラ英中銀委員、バーキン・リッチモンド連銀総裁、コリンズ・ボストン連銀総裁などの講演やイベント参加が予定されている。米20年債入札(160億ドル)、米2年変動利付債入札(280億ドル)が実施される。
市場の関心は上述したように、米FOMC議事録とNVIDIA決算に集まることが予想される。
minkabu PRESS編集部 松木秀明

執筆者 : MINKABU PRESS
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