英雇用統計、英中銀が直面する課題と同時に複雑さも強調=NY為替
きょうの為替市場は米消費者物価指数(CPI)を受けてドル高が強まっており、ポンドドルも売りが強まっている。一時1.2575ドル付近まで下落し、本日1.2565ドル付近に来ている200日線をうかがう場面も見られた。
ただ、米CPIの発表前まではポンドドルは堅調に推移し、1.26ドル台後半まで上昇する場面も見られていた。この日発表の英雇用統計が予想を上回る内容となり、ポンドを押し上げていた。10-12月の平均失業率は3.8%と予想外低下し、平均賃金も予想を上回る伸びとなった。きょうの英雇用統計は労働市場のひっ迫が続いていることを示唆している。
インフレに対する警戒が緩和しそうにはなく、英中銀が直面する課題の大きさを浮き彫りにしているが、平均賃金は前回から大幅に鈍化はしており、賃金インフレの冷え込みは示唆されていた。この点は英中銀に安心感を与えるのかもしれないが、本日のデータは進展する経済情勢の中で、英中銀が直面している複雑さも強調している。
*英雇用統計(10-12月平均)16:00
・ILO失業率
結果 3.8%
予想 4.0% 前回 3.9%
・雇用者増減
結果 7.2万件
予想 5.0万件 前回 10.8万件
・平均時給
結果 5.8%
予想 5.6% 前回 6.7%(6.5%から修正)(前年比)
結果 6.2%
予想 6.0% 前回 6.7%(6.6%から修正)(賞与除・前年比)
GBP/USD 1.2601 GBP/JPY 189.97 EUR/GBP 0.8503
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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