ポンド売り進行、英中銀は政策金利据え置く ドル円は148円台割れ=ロンドン為替概況
ポンド売り進行、英中銀は政策金利据え置く ドル円は148円台割れ=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、ポンド売りが進行している。発表を控えて短期市場では利上げと据え置きの織り込みが拮抗していた。前日の英消費者物価指数が予想を下回る伸びにとどまったことが影響した。事前にポンド売りが優勢となるなかで、発表を迎えた。結果は5.25%での据え置き。票割れは5対4の僅差だった。ただ、ベイリー、ブロードベント、ディングラ、ピル、ラムスデンなどの主要メンバーが据え置きを主張していた。労働市場の低迷、8月消費者物価や企業景況感の低下などを据え置きの理由に挙げた。一方で利上げ派は、インフレ圧力の持続、8月のサービスCPIの低下は一過性の可能性高いことなどを指摘していた。ポンドドルは発表前に1.23台前半から1.23台割れへと軟化、発表後には1.2239近辺まで急落した。ポンド円も182円台後半から売られ始め、発表後には180.80台まで下落した。対ユーロでもポンド売りが進行。また、前日の米FOMCでのタカ派姿勢の影響も残っており、欧州株や米株先物・時間外取引が軟調に推移。ドル円は東京朝方の年初来高値から反落し、148円台割れから147.70近辺に本日の安値を更新。ポンド円とともにユーロ円も軟調な動きを示し、158円付近から157.20付近まで下落した。足元では値動きがやや落ち着いてきており、このあとのNY市場ではあすの日銀決定会合をにらんだ相場展開となることも想定される。
ドル円は147円台後半での取引。東京午前に148.46近辺まで買われ、年初来高値を更新、昨年11月1日以来の高値水準をつけた。その後は上値が重くなり、ロンドン市場では148円台割れから147.70近辺まで下押しされた。欧州株や米株先物・時間外取引が軟調に推移しており、前日米FOMCでのタカ派姿勢を警戒した動きが残っている。
ユーロドルは1.06台前半での取引。東京午前に1.0617近辺まで安値を広げたあとは、買戻しの動き。ロンドン午前には1.0665近辺の高値をつけた。その後は、1.0650割れへと買い一服。ユーロ円は東京市場で157円台半ばから158円付近で下に往って来いとなったあと、ロンドン市場では改めて売られている。足元では安値を157.20付近に更新。対ポンドではユーロ買いが継続。対円や対ドルでのユーロ売りは、ポンド安に連れた面が強かったようだ。
ポンドドルは1.22台半ばでの取引。前日NY市場で下落したあとも反発は限定的。1.23台前半で揉み合ったあと、ロンドン市場では1.23台割れへと軟化。英中銀が政策金利据え置きを発表すると一気に1.2240付近まで下落した。ポンド円は183円手前が重く、売り圧力が継続している。英中銀発表後には180.80台まで安値を広げた。ユーロポンドは0.8630付近から0.8690台まで上昇している。足元ではポンド売りは一服しているが、引き続き上値は重い。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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