ドル円一時138.00レベル、中国GDP伸び鈍化で欧州株安 リスク警戒の動きに=ロンドン為替概況
ドル円一時138.00レベル、中国GDP伸び鈍化で欧州株安 リスク警戒の動きに=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、円買いが優勢。東京不在のアジア時間に発表された第2四半期の中国GDPが前期比+0.8%と前回の+2.2%から減速したことが、リスク警戒の動きを広げている。上海株が下げたあと、欧州株や米株先物・時間外取引も軟調に推移している。特に国際的な高級ブランドメーカーを抱える仏CAC指数の下げが大きく。中国需要に対する懸念が広がっているもよう。米10年債利回りは3.82%台から一時3.76%台に低下。サウジの自主減産延長の一部報道で買われたNY原油先物も上値重く、再び安値を広げる動き。ドル円は138.75近辺で上値を抑えられると138.00レベルまで下落。ユーロ円は156円手前から155.10付近へ、ポンド円は181円台後半から180.50台まで下落。ドル相場は小安い。ただ、ユーロドルは1.12台前半、ポンドドルは1.30台後半から1.31台乗せ水準での振幅にとどまっており、ドル円の下落がドル指数は小幅に低下させるにとどまった。このあとのNY市場で発表されるニューヨーク連銀製造業景気指数待ちとなっている。
ドル円は138円台前半での取引。アジア時間には朝方に138.88近辺まで買われたあとは一時138.50割れ、その後は138円台後半と方向性に欠ける値動きだった。ロンドン序盤に138.75近辺の上値の重さを確認したあとは一時138.00近辺まで安値を広げた。中国GDPの伸び鈍化で欧州株が軟調に推移、米債利回りの低下も伴ってドル円を押し下げている。ただ、138円の大台は維持されており、NY勢の参加待ちとなっている。
ユーロドルは1.12台前半での取引。アジア時間に1.1220-30レベルを中心とした揉み合いが続いたあと、ロンドン序盤には再び買われて1.1249近辺に高値を伸ばした。その後は、買いの勢いは一服、1.12台前半で推移している。ユーロ円はロンドン序盤に155.99近辺まで買われたが、その後は欧州株の下落とともに下げて安値を155.10近辺まで広げた。対ポンドではユーロ買いが先行も、その後は売買が交錯している。
ポンドドルは1.30台後半での取引。アジア時間には1.3080-90レベルでの揉み合いが続いた。ロンドン朝方にいったん1.3065近辺まで安値を広げたが、その後は1.3110近辺に高値を伸ばした。ただ、上下どちらにも抜け出せずレンジ内で推移している。ポンド円はロンドン序盤に181.80付近まで買われたあとは、上値重く推移。足元では安値を180.58近辺まで広げた。ユーロポンドは買いが先行し、0.8570台から0.8594近辺まで上昇。その後は0.8580-90レベルに高止まりしている。アジア早朝に発表された7月ライトムーブ住宅価格は前月比-0.2%と前回の変わらずを下回った。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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