日銀の正常化とFRBの利下げ期待が重なればドル円は85円までの急落も否定できない=NY為替
日銀による本格的な正常化とFRBの利下げ期待の組み合わせが市場で確認されれば、場合によっては、ドル円は85円まで急落する可能性も否定できないとの見方が出ている。現在から60%近い円高。
現在のドル円は100円前後が均衡公正価値と見ており、現在はその水準よりも30%ほど高い。円の評価には他の要因もあるが、日銀がイールドカーブコントロール(YCC)の終了などの完全な正常化を行えば、このレベルに達する可能性があるという。それに加えて、FRBの政策が緩和に方向転換されれば、85円までの急落も否定できないという。しかし、米国では高金利がより長く続くという考え方に傾いているとも付け加えている。
また、日銀の政策見通しは流動的で、次期総裁の植田氏は今年の第3四半期までに政策を変更する可能性は低いとの見方も出ている。しかし、世界的にインフレが進行していることから、日銀が長年続けてきた金融緩和政策から最終的に脱却することへの圧力は高まっているという。
日本の10年物国債利回りのフェアバリューは1.5-1.6%程度と見積もっており、日銀がYCCを停止し、量的緩和縮小した場合、利回りは最終的にこの水準に落ち着くと予想している。本格的な正常化の場合は、2.0-2.5%の間に上昇する可能性もあるとしている。
USD/JPY 135.97 EUR/JPY 145.24
GBP/JPY 163.59 AUD/JPY 91.53
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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