ドル売り優勢、米債利回り低下で調整的な動きに=ロンドン為替概況
ドル売り優勢、米債利回り低下で調整的な動きに=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、ドル売りが優勢。先週末は米生産者物価指数やミシガン大学消費者信頼感指数速報値が予想を上回ったことを受けて、ドル買いの動きが広がった。しかし、週明けのロンドン市場では米債利回りの低下とともにドルが売られた。欧州株や米株先物は売りが先行も次第に底堅さを示している。明日の米消費者物価指数の発表を控えて、調整的な動きとなっている。ドル売りが顕著なのがユーロやポンドといった欧州通貨。ユーロドルは1.05台前半から後半へ、ポンドドルは1.22台前半から1.23手前まで買われている。先週末の下げを解消する動きに。一方、ドル円は137円台が重くなりと、136.60台へと軟化。ただ、欧州通貨と比較すると値幅は限定的。クロス円は買われており、ユーロ円は144円台乗せ、ポンド円は167円台前半から後半へと水準を上げている。10月の英GDPが前月比+0.5%と前回の-0.6%から回復したが、ポンド相場独自の値動きはみられていない。また、ハント英財務相は、インフレがピークに達したのかどうかはわからない、景気が回復する前に一段と悪化する公算高い、と英BBCで語った。
ドル円は136円台後半での取引。先週末の上昇を受けて、東京市場では137.13近辺まで一段高となった。しかし、ロンドン時間に入ると米債利回り低下とともに上値が重くなり、136.60台まで反落している。東京早朝につけた安値136.35近辺までは届いていない。欧州株や米株先物は売り先行も次第に底堅く推移している。クロス円とともにやや円売りの動きもみられている。
ユーロドルは1.05台後半での取引。先週末の下落を戻している。米債利回りの低下とともに上昇。1.0510付近での揉み合いを上放れると、高値を1.0568近辺まで伸ばしている。ユーロ円は144円台割れの場面もすぐに買いが入り、144.48近辺に高値を伸ばしている。対ポンドでは上下動も方向性をみせていない。
ポンドドルは1.22台後半での取引。ユーロドルと同様に先週末の下げを戻している。1.2209近辺を安値に1.2296近辺まで買われた。ポンド円は167円手前まで下げたあとは168.08近辺に高値を伸ばしている。ユーロポンドは0.8590台から0.8620近辺までのレンジ取引となっており、方向性は希薄。10月英GDPが前月比でプラスに転じたほか、鉱工業生産では製造業が回復していた。ハント英財務相は、インフレがピークに達したのかどうかはわからない、景気が回復する前に一段と悪化する公算高い、と英BBCで語った。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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