ドル買い優勢、欧州株は軟調 ドル円154円台後半でじり高=ロンドン為替概況
ドル買い優勢、欧州株は軟調 ドル円154円台後半でじり高=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、総じてドル買いが優勢。週明けも株式市場が不安定。パニック的な動きではないものの、売り圧力は根強い。アジア時間に引き続き欧州時間も株式市場が軟調に推移している。デギンドスECB副総裁は金融安定報告書で、第一のリスクとして金融市場の調整リスクを指摘した。AIバブルに対する調整などを念頭に置いていた。また、オランダ中銀総裁は、仮想通貨の急落を背景に、ECBの金融調節が余儀なくされる可能性について言及した。米10年債利回りは4.15%付近から4.12%台へと低下している。ドル相場にはリスク警戒的なドル買いの動きがみられている。ドル円は154円台後半でじり高となっている。ユーロドルは一時1.16台割れ、ポンドドルはロンドン朝方に1.31台前半へと軟化した。この時間帯にはユーロ売り・ポンド買いの動きもみられているが、ポンドドルの反発は限定的。ユーロ円は179円台、ポンド円は203円台でまちまちの動き。豪ドル円は売買が交錯も101円台乗せでは売りに押されている。
ドル円は154円台後半での取引。この日は全般にじり高の動きとなっている。東京朝方の154.42付近を安値に、ロンドン午前には154.87付近へと緩やかに買われている。東京市場では日本国債利回りが上昇したが円買い反応はほとんど見られず。ロンドン市場では米債利回りは低下しているが、ドル円は底堅さを維持。全般に株式市場に調整圧力がみられており、リスク警戒のドル高の面が強いようだ。
ユーロドルは1.16付近での取引。ドル円と同様にドル買いが優勢。東京朝方の1.1625付近を高値にロンドン市場では1.1595付近に安値を広げている。ただ、1.16台割れでは買戻しの動きもみられており、一進一退。ユーロ円は東京朝方の179.26付近を安値に、ロンドン朝方の179.72付近を高値とするレンジで上下動。対ポンドでユーロ売りが優勢な分、ユーロの上値が重めとなっている。欧州委の経済予測では、今年の成長がトランプ関税前の駆け込み需要で上方修正された。来年を下方修正も、再来年は再び伸びる予想となっている。
ポンドドルは1.31台後半での取引。ロンドン朝方にかけては軟調に推移し、安値を1.3136付近に広げた。しかし、ロンドン勢の参加とともに買戻しが強まり、高値を1.3181付近に伸ばした。その後はドル買い圧力もあって上昇一服。ポンド円は東京朝方に203.14付近まで下押しされる場面があったが、ロンドン勢の参加とともに買われ、高値を203.92付近に伸ばした。その後も底堅く推移している。ユーロポンドは0.8840付近から0.8806付近まで軟化しており、ポンド買いが優勢。この日は目立った英欧経済統計発表は無かった。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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