東京株式(大引け)=165円安、エヌビディア決算待ちで買い手控え
19日の東京株式市場は強弱観対立のなか、日経平均は前日終値を挟み方向感なくもみ合ったが、後場後半は上値の重い展開で結局安く引けた。
大引けの日経平均株価は前営業日比165円28銭安の4万8537円70銭と続落。プライム市場の売買高概算は24億6906万株、売買代金概算は6兆5429億円。値上がり銘柄数は670、対して値下がり銘柄数は872、変わらずは71銘柄だった。
きょうの東京市場は方向感の見えにくい展開となった。前日に日経平均は1600円を超える急落となったが、きょうは朝方の売り一巡後に押し目買いや買い戻しが活発化し、前場中盤にかけてプラス圏に浮上した。前日の欧米株は全面安となったが、東京市場はこれに先立って大きく値を下げていたことから相対的に下値抵抗力が発揮された形だ。ただ個別では、現地時間19日に米半導体大手エヌビディア<NVDA>の決算発表を控え、半導体セクターにはポジション調整の売りが優勢だった。これが全体相場の足を引っ張り、後場の取引でプラス圏は維持できなかった。また、日中関係の悪化を警戒した目先リスク回避ムードも拭えない。半導体などAI周辺銘柄だけでなく、インバウンド関連などにも売りが目立ち、投資家心理を冷やした。なお、売買代金は6兆5000億円台と高水準が維持されている。
個別では、断トツの売買代金をこなしたキオクシアホールディングス<285A.T>が大幅上昇、古河電気工業<5801>、SWCC<5805>など電線株の一角が高い。ファーストリテイリング<9983>もしっかり。このほか三井海洋開発<6269>、三井E&S<7003>などが強い動きをみせた。NEC<6701>にも買いが集まった。東洋エンジニアリング<6330>が値上がり率トップとなり、日油<4403>も大幅高に買われた。低位株ではユニチカ<3103>が値を飛ばした。セグエグループ<3968>も物色人気となっている。
半面、レーザーテック<6920>、ディスコ<6146>が下落したほか、アドバンテスト<6857>も冴えない。三菱重工業<7011>が安く、サンリオ<8136>も下値を探った。ソニーグループ<6758>が売りに押されたほか、SUMCO<3436>が大幅安。ヨシムラ・フード・ホールディングス<2884>が急落した。楽天銀行<5838>も安い。Link-Uグループ<4446>、JUKI<6440>などの下げも目立つ。
出所:MINKABU PRESS
執筆者 : MINKABU PRESS
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