いまのところ、ユーロはエネルギーリスクを無視 ガス価格上昇なら持続不可能=NY為替
きょうのNY為替市場はこの日発表の米雇用統計が予想以上に強い内容となったことで、ドル買い戻しが強まっている。ユーロドルは米雇用統計発表前までは1.05ドル台半ばまで買い戻されていたものの、発表を受けて1.04ドル台前半まで一時下落した。ただ、今週のパウエルFRB議長の講演を受けてユーロドルは買い戻しが強まっており、きょうは5カ月ぶりの高値に上昇している。
一部からは、いまのところ市場はエネルギー危機を取り巻くリスクを無視しているようだとの声も聞かれる。ユーロ圏の景況感回復は欧州の温暖な気候の恩恵を受けたガス価格低下によるものであることは間違いない。ただ、ガス価格は1カ月ぶりの高値で取引されており、北欧の気温が今後、下がることが予想されるため、さらなる上昇も見込まれる。ユーロドルは、短期的に1.06ドルまで上昇する可能性があるが、ガス価格が大幅に上昇した場合、ユーロドルの上昇は持続不可能だという。
EUR/USD 1.0478 EUR/JPY 141.85 EUR/GBP 0.8572
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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