ダウ平均は一時500ドル超上昇 IT・ハイテク株にも買い=米国株後半
NY株式24日(NY時間15:29)
ダウ平均 31567.51(+484.95 +1.56%)
ナスダック 10974.54(+114.82 +1.06%)
CME日経平均先物 27160(大証終比:+200 +0.74%)
NY時間の終盤に入ってダウ平均は上げ幅を拡大する展開が見られており、一時500ドル超上昇した。きょうのNY株式市場でダウ平均は続伸。買い一巡後はIT・ハイテク株中心に売りが強まり、伸び悩む場面も見られたものの、下値では買い戻しの動きが活発化している。近くFRBのタカ派姿勢も緩むのではとの期待も出ているようだ。
しかし、高インフレ、FRBのタカ派姿勢、そして、リセッション(景気後退)への警戒感には依然として変化はない。そのような中で市場は、今週の大手IT・ハイテク株を始めとした、決算ラッシュに関心が移っている。今週は、アップル<AAPL>やマイクロソフト<MSFT>、アルファベット<>、アマゾン、メタが発表を予定。その結果と市場の反応に注目しているようだ。
市場からは買い戻しを推奨する声も出始めている。「インフレ低下と利下げへの期待に市場が移行するにつれて株価は上昇に転じる可能性がある」といった見方や、「この弱気相場で驚くべきことは、すでに25%も下落しているにもかかわらず、収益がまだ持ちこたえていることだ。失業率は3.5%で、多くの経済指標は依然として拡大傾向にある」といった指摘も聞かれる。
テスラ<TSLA>が下落。上海工場での増産を受けて中国で自社製品を約5%値下げすると発表した。今年に入ってから導入した値上げを一部解消する。
アリババ<BABA>や百度(バイドゥ)<BIDU>といった中国株が大幅安。習近平国家主席が総書記に選ばれ、異例の3期目が始まった。最高指導部と、最高指導部を含む政治局委員には、習主席と関係の近い顔ぶれが揃った。市場では中国経済が委縮するのでは警戒している模様。また、この日は第3四半期のGDPをはじめとした中国の経済統計が発表。強弱入り交じった回復を反映する内容となった。
スターバックス<SBUX>、エスティ・ローダー<EL>といった中国市場へのエクスポージャーが比較的高めの企業の株価が軟調。中国の習近平国家主席が総書記に選ばれ、異例の3期目が始まったが、中国をより厳しく管理することで、ゼロコロナのアプローチ継続など、厳しい政策が取られることを懸念している。
バイオ医薬品のマイオバント・サイエンシズ<MYOV>が上昇。住友化学<4005>が傘下の住友ファーマ<4506>を通じて未保有株の取得を目指しているが、買取条件を従来の1株22.75ドルから27.00ドルに引き上げ最終合意したと発表した。
エアビー&ビー<ABNB>やブッキング<BKNG>、エクスペディア<EXPE>などのオンライン旅行サイトが下落。アナリストがそれぞれの目標株価を引き下げた。
油田サービスのシュルンベルジェ<SLB>が商いを伴って上昇。アナリストが目標株価を従来の50ドルから60ドルに引き上げた。先週末は決算を受けて2桁の上昇を見せていたが、それでもマルチプルは歴史的水準を下回って推移しているという。
マイオバント<MYOV> 26.78(+2.24 +9.11%)
エアビー&ビー<ABNB> 117.05(-2.90 -2.42%)
ブッキング<BKNG> 1812.16(-10.63 -0.58%)
エクスペディア<EXPE> 96.46(-0.81 -0.83%)
シュルンベルジェ<SLB> 52.23(+1.82 +3.60%)
スターバックス<SBUX> 84.22(-4.40 -4.96%)
エスティローダー<EL> 197.51(-4.29 -2.13%)
アリババ<BABA> 62.95(-9.23 -12.79%)
テンセント<TCEHY> 25.74(-4.18 -13.96%)
百度(バイドゥ)<BIDU> 79.48(-11.75 -12.88%)
ビリビリ<BILI> 9.17(-1.89 -17.06%)
JDドットコム<JD> 36.55(-5.61 -13.30%)
アップル<AAPL> 149.96(+2.69 +1.83%)
マイクロソフト<MSFT> 247.25(+5.13 +2.12%)
アマゾン<AMZN> 120.15(+0.83 +0.70%)
アルファベットC<GOOG> 103.07(+1.59 +1.57%)
テスラ<TSLA> 212.53(-1.91 -0.89%)
メタ・プラットフォームズ<META> 130.98(+0.97 +0.75%)
AMD<AMD> 58.85(+0.03 +0.05%)
エヌビディア<NVDA> 126.67(+2.01 +1.61%)
ツイッター<TWTR> 51.60(+1.71 +3.43%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。