「ドル/円、レンジ相場継続」 外為トゥデイ 2021年8月24日号
目次
▼23日(月)の為替相場
(1):アジア株軒並み上昇 円売り優勢
(2):独・ユーロPMI高止まり ユーロ上昇
(3):英PMI ポンド反応薄
(4):米国株先物上昇 リスク選好ドル売りへ
(5):米サービス業PMI 3カ月連続低下
23日(月)の為替相場
期間:23日(月)午前7時00分~24日(火)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):アジア株軒並み上昇 円売り優勢
日本株が上昇しアジア株も軒並み反発する中、リスク回避ムードが和らぎ円売りが優勢となった。なお、前日の横浜市長選で菅首相の推す候補が野党候補に大敗した事から、一部では日本株の続落が懸念されていた。
(2):独・ユーロPMI高止まり ユーロ上昇
独8月製造業PMI・速報値は62.7、同サービス業PMI・速報値は61.5(予想65.0、61.0)となり、いずれも前月から小幅に低下したが高水準を維持した。その後に発表されたユーロ圏8月PMI・速報値も製造業61.5、サービス業59.7(予想62.0、59.5)と、高止まりした。これらを受けてユーロは上昇した。
(3):英PMI ポンド反応薄
英8月製造業PMI・速報値は60.1、同サービス業PMI・速報値は55.5と予想(59.5、59.1)に対してマチマチの結果となった。ポンドは反応薄だった。
(4):米国株先物上昇 リスク選好ドル売りへ
欧州市場で一時110.15円前後まで上昇していたドル/円が109.70円台へと反落。110円台前半の上値の重さを確認した事で戻り売りが強まった。米国株先物が上げ幅を拡大した事もリスク選好のドル売りを誘発。クロス円はドル/円の下落に連れて弱含んだが、ストレートドルの上昇が支えとなり下値は限られた。
(5):米サービス業PMI 3カ月連続低下
米8月製造業PMI・速報値は61.2、同サービス業PMI・速報値は55.2となり、いずれも市場予想(62.0、59.2)を下回った。サービス業PMIは過去最高を記録した5月をピークに3カ月連続で低下した。その後に発表された米7月中古住宅販売件数は年率換算599万件と、予想(583万件)に反して増加した。いずれの経済指標もドル/円相場への影響は小さかった。
23日(月)の株・債券・商品市場
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本日の見通し
ドル/円の見通し:レンジ相場継続
昨日のドル/円は、一時110円台を回復するも伸び悩んだ。アジア株高を受けて円売りが先行すると欧州市場でも株高・円安の流れが続き110.15円前後まで上伸した。しかし、NY市場では同じ株高を背景にドル安の流れに転じた事から109.65円前後へと押し戻された。前週のリスクオフの局面ではドル買いと円買いが交錯したため109.10円台で下げ渋ったが、リスクオンに傾いた昨日は円売りとドル売りが交錯する中、110.10円台で伸び悩んだ。
市場は、27日のジャクソンホールシンポジウムでパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長がテーパリング(量的緩和の段階的な縮小)について何を語るかに関心を寄せている。この講演を前に109.10-110.10円のレンジを抜けるのは難しいだろう。本日も109円台後半を中心に方向感が定まりにくい展開となりそうだ。
注目の経済指標
注目のイベント
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